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Vol.12 (1991/5[135])

<外国情報>
輸血に関連したエルシニア菌血症−米国


1987〜1988年に4例の輸血に関連したエルシニア・エンテロコリチカ菌血症の報告があったが,1989年1月〜1991年2月にさらに6例の報告があった。6名の患者はいずれも輸血開始後50分以内に発熱,血圧低下をきたし,うち1名は10分以内に激烈な下痢をおこした。6名中4名は12時間〜37日の間に死亡した。

残存していた血液から分離されたエルシニア・エンテロコリチカの血清型と患者から分離された血清型とはそれぞれ対応した。血液からの分離菌はO:5,27が4例,0:3,0:20が各1例であった。なお,輸血用血液は平均33日間4℃で保管されていた。6例の献血者のうち3名は献血前30日の間に,1名は献血時に下痢があったことが判明した。

本報告に関連した患者,献血者,血液供給センターは9州にわたっていた。当局は,25日以上保管した輸血用血液について,染色等迅速な菌検査法を取り入れることを検討している。

(CDC,MMWR,40,No.11,176,1991)






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