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Vol.12 (1991/8[138])

<外国情報>
養老院におけるE. coli O157:H7−カナダ


カナダでは養老院でのE. coli O157:H7による死亡率が高い(35%)ことから,診断後の報告がいかに緊急に行われるか,Prince Edward Islandで実態調査を行った。1990年6〜9月に2箇所の養老院でE. coli O157:H7患者の発生が報告された。

A施設でのケース:70歳の血性下痢患者からE. coli O157:H7を検出。2時間以内に当局に報告され,3時間以内には対策がとられた。原因食として発病前日に喫食したハンバーグが推定されたが,残品からの菌検出は陰性であった。患者からの菌分離はVT陽性,ファージ型4であった。

B施設での集団発生:1990年9月,E. coli O157:H7の集団発生が報告された。発生から12時間以内に施設内での対策がとられた。菌陽性者は7名(有症5名)で平均年齢は92.4歳。症状は血性下痢のみで死亡例はなかった。原因食として発病2日前に喫食したハンバーグが推定されたが,食品からの菌検出は陰性であった。患者からの分離菌はVT陽性,ファージ型14.

(Canada DWR,17−12,63,1991)






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