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Vol.12 (1991/9[139])

<外国情報>
カナダにおけるPPNG,1989


1989年のPPNG報告数は1,046で,1988年の591に比べて77%の増加となった。特にオンタリオ(794例)およびケベック(168例)の両州で発生が多く,全体の92%を占めた。ブリティッシュコロンビアおよびアルバータの両州でも88〜89年の増加率は高く,前者では19から36例に,後者では13から38例に増えた。発生の男女比は1.7:1。PPNGは15〜19歳の年齢層で増加し,1989年は前年の2倍の発生をみた。最も発生数の多い年齢層は,女性では15〜19歳で109例,男性では25〜34歳で175例であった。

1989年のPPNG分離株951について栄養型,血清型,プラスミド型を調べた結果,49.7%がNR/1A−05(2.6,3.2,24.5Mdaプラスミド保有)およびP/IB−01,2(2.6,3.2Mdaプラスミド保有)の2つの型に属した。これらの型はオンタリオおよびケベックの分離株に多かった。なお,1989年のPPNGの4.6%(48/1,046)はテトラサイクリンにも耐性であった。

カナダにおける全淋菌に対するPPNGの割合は1985年の0.5%から,1989年には5.5%(1,046/19,111)と11倍に増加したが,特にオンタリオで8.6%,ケベックで9.9%と高率を示した。

(Canada DWR,17−9,49,1991)






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