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米国では1991年6月26日までに14例のコレラ患者が報告された。そのうちニューヨークで発生した4例について調査した結果,エクアドルから持ち帰った冷凍カニのサラダを喫食した3人がコレラに罹患したことが判明した。エクアドルからの帰国者は帰国直後から下痢症状を示したが調理にはかかわっておらず,サラダも上記3名の後に喫食していることから,当人からの感染は否定された。4名中2名からエルトール稲葉型のコレラ菌が分離され,2名は抗体の上昇(640倍以上)がみられた。
CDCでの検査の結果,冷凍カニの残食品と解凍液4検体中1検体からPCR法でコレラ毒素遺伝子が検出された。しかし,通常の培養ではコレラ菌は検出されなかった。
(CDC,MMWR,40,No.30,516,1991)
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