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Vol.12 (1991/10[140])

<外国情報>
コレラ−西半球


南米のコレラ流行の影響で,米国内にコレラが持ち込まれる例が続いているため,1991年8月7日までの西半球でのコレラ発生状況と,コレラの診断,治療等に関する勧告を米国内向けに出した。

病原体:南米での流行株は毒素産生性のコレラO1エルトール稲葉型。米国での国内株(Gulf Coast strain)とはヘモリジン産生性,分子遺伝学的性状で区別できる。

臨床:嘔吐を伴う激しい水様性下痢と脱水の典型的症状は約5%で,多くは中等度の下痢あるいは無症状の感染まで幅がある。

診断:毒素産生コレラ菌の検出による。抗体検査(vibriocidal antibodies)も用いられる。

治療:脱水症状に対しては経口輸液(ORS),体重の10%以上の脱水を来した重症患者には経静脈輸液を行う。有効な抗生物質はテトラサイクリン,ST合剤,エリスロマイシン,フラゾリドン等,成人にはドキシサイクリン300mgの投与,小児には5mg/kgのトリメトプリムおよび25mg/kgのスルファメトキサゾールを1日2回,3日間投与する。

(CDC,MMWR,40,No.32,562,1991)



TABLE 1. Cholera cases reported to the Pan American Health Organization - Western Hemisphere, as of August 7, 1991





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