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1991年1月,ケンタッキー州のレキシントン地区でソンネ菌による3名の赤痢患者が発生。患者は別々の託児所に通う幼児であったため家族および接触者検便を実施した結果,5名からソンネ菌が検出された。ソンネ赤痢患者の報告数は7月15日までに186名に達したので,当局は患者家族のインタビューによる調査を行った。186名中接触者は165名(89%)で109家族にわたった。同地区の6歳以下の小児で菌陽性の初発患者64名中57名(89%),菌陽性接触者66名中44名(67%)が託児所利用者であった。また,同地区の6歳以下の小児数から割り出した託児所利用者の赤痢罹患率は6.8/1,000で,託児所利用児の罹患危険率は91%ときわめて高かった。1991年6月,地区衛生部は赤痢の診断,治療,サーベイランス,教育等を含めた赤痢対策会議をつくり赤痢制圧に努力した結果,菌陽性者数の減少がみられている。
(CDC,MMWR,41,25,440,1992)
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