ポリオ撲滅時期をＷＨＯは2000年，西太平洋地域会議は1995年とした。フィリピンでは1967〜90年に経口ポリオワクチン（ＯＰＶ）の投与率の上昇に力を入れた。なお努力が必要なので，目標達成のための国内計画を1991年３月に作成した。本報はこの計画の要約である。計画の要点は患者発生またはハイリスク地区のモップアップワクチン投与とワクチン一斉投与日の設定，定点システムの導入を含めたサーベイランスの改善，検査体制の強化などである。国内レファレンスラボは熱帯病研究所，分離株の型内株鑑別はオーストラリアと日本の地域レファレンスラボが協力するはずである。母子保健ユニットに新スタッフ３名が与えられた。ＷＨＯは長期アドバイザーの派遣を検討中である。専門家会議の設立はまだ終っていないが，フィリピンのポリオ撲滅は目標の1995年に達成される見通しである。

（ＷＨＯ，ＷＥＲ，67，��28，205，1992）