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最近,院内感染の原因菌として,あるいは尿路感染や心内膜炎の起因菌として注目されている腸球菌の薬剤耐性化,とくにゲンタマイシンやペニシリンの高度耐性菌,グリコペプチド系抗生剤(バンコマイシンおよびタイコプラニン)耐性菌の出現が問題となっている。CPHLでは過去8ヵ月間に55株のバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を検出した。その多くは基礎疾患をもつ大人の患者あるいは院内感染患者からの分離株で,英国の11病院から送付されたものである。VREのうちタイコプラニンに交差耐性があり,グリコペプチド耐性遺伝子vanAを持つものが最も多く38株(Enterococcus faecium: 35,E. faecalis: 2,E. avium: 1),タイコプラニン感受性のもの17株(E. faecium: 14,E. faecalis: 1,E. gallinarum: 2)であった。VREのうちゲンタマイシン高度耐性(MIC>100mg/l)の6株が3ヵ所の病院から分離された。また,すべてのE. faeciumはアンピシリンおよびペニシリン耐性(MIC>8mg/l)であった。
(CDR,2,27,121,1992)
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