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1991年11月1〜3日,東京で開催された感染症対策協力センター長会議で,HTLV-1感染が討議された。本報告は西太平洋地域事務局からのレポートに基づく会議の要約である。報告はHTLV-1感染について,疫学,検査室診断,対策,HTLV-1関連痙性脊髄麻痺/熱帯性痙性不全麻痺(HAM/TSP)などについてかなり詳述されたものである。勧告として,世界の医師への早急なHAM/TSPに関する周知と情報提供,濃厚浸淫地を知るためのより広範なサーベイ,関連疾患と,発症や増悪に関与する因子の同定,標準化された検査法の確立,各地の分離株を用いた検査の必要性の有無,感染経路の周知,パプアニューギニア新血清型の病原性に関する評価の必要性などが指摘された。
(WHO,WER,67,29,213,1992)
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