Vol.13 (1992/11[153])
スコットランドの5ヵ所の検査室で,血液からゲンタマイシン耐性Serratia marcescensが検出されたとの報告があった。臨床的に疑義があったため,中央機関で15株を調べた結果,ファージ型が特異的であること,さらに採血に用いたESRチューブが同じファージ型の菌で高度に汚染していることが判明した。本事例のように,採血時の汚染に伴う偽敗血症は診断上の混乱を来すだけでなく,不必要かつ不適切な抗生剤による治療を行うことになるので注意すべきである。 (CDR,2,37,167,1992)