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Vol.13 (1992/12[154])

<外国情報>
オランダのポリオ


 オランダ南西部で宗教的にワクチンを拒否している集団にポリオが流行,4例(麻痺3,非麻痺1,7〜40歳)が確認された。3型野生株が患者と家族の便から分離された。初発患者の学校で20%の生徒が最近感染(血中3型特異IgM検出)を示したが,近隣学校の生徒では2%だった。分離株は塩基配列から1986年と91年のインド分離株に近縁だった。学校排水が通過している2区がリスク地域に指定され,また患者と接触が疑われた者に経口生ワクチンが投与された。他の地域の40歳以下のワクチン非/不完全投与者は不活化ワクチン(1957年以降ルチーンに使用中)を受けた。

 この宗教集団では1978年に1型流行があり,110例が報告され,50万の感染が推定された。流行はこの集団以外では発生しなかった。当局はこの集団以外のオランダ地域への訪問者にはワクチン投与を要求していない。

(CDR,2,41,185,1992)






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