Vol.14 (1993/1[155])
SRSV感染の報告は過去10年間次第に増加し,現在は検査確認ウイルス性下痢症の2〜5%を占める。多くの発生は冬だが,夏季の集発もある。1992年第40週までに64事例が報告された。発生場所は病院21,高齢者ホーム18,レストラン/ホテル15,学校3,その他7。他の原因不明集発60事例,さらに散発例の多くでもSRSV感染が疑われた。 PHLS下痢症研究班は,英国におけるSRSVの血清型分布を確認するために,電顕結果のいかんにかかわらず,患者便材料の提出を求めている。便材料は急性下痢,嘔吐症患者の発症48時間以内および2次感染家族から最低1グラム採取し,凍結せず,可及的速やかに送付するよう指示している。 (CDSC,CDR,2,No.44,201,1992) 図.Laboratory reports to CDSC of SRSV infection in England and Wales