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Vol.14 (1993/3[157])

<外国情報>
B群レンサ球菌症,1990:多州にわたるサーベイランスシステムの報告−米国


 米国ではB群レンサ球菌(GBS)症は新生児の敗血症および髄膜炎の最も普通にみられる原因菌であり,また,妊婦や治療中の人の重要な死亡原因でもある。ほとんどの州は報告にGBS症を選定していないので,従来のGBS症発生報告は単一の病院または小地域の調査に基づくものであった。本報告は4州内のある地域(合計人口1,010万人)における侵入性GBSサーベイランスの要約である。

 年齢および人種による補正外挿値は米国で毎年GBS症15,000事例以上,死亡例1,300以上が発生していることを示唆している。新生児GBS症は年当たり新生児1,000人に対し,1.8人,成人GBS症は10万人に対して4.0人であった。

 乳幼児にGBS症をうつす危険のある妊婦に対する分娩時の抗生物質投与は,新生児の疾病を防ぐために役立つ最も効果的な手段である。有効なGBSワクチンの開発は乳幼児および成人のGBS症の防止に役立つであろう。現行のGBS症サーベイランスは,予防対策の的しぼりとそれらの有効性を決めるために重要である。

(CDC,MMWR,41,No.SS−6,25,1993)






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