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1991年7月2日,米食品医薬品局(FDA)は日常監視業務中にアラバマ州モビール湾のカキおよび閉鎖カキ養殖場から採れたカキ採食魚の腸内容物からコレラ毒素産生性エルトール稲葉型コレラ菌を分離した。この分離菌株はラテンアメリカ流行株とは区別できなかったが,メキシコ湾で小流行を起こしたコレラ菌株とは異なっていた。本報告はこのコレラ菌に対する公衆衛生上の対応の要約である。
FDAおよびアラバマ州公衆衛生局(ADPH)はモビール湾から隔週ごとにカキのサンプリングを始め,1991年7月22日および9月16日にラテンアメリカ株を再びカキから分離した。この養殖場は11月4日まで閉鎖された。1992年6月15日毒素原性コレラ菌が貝類養殖域内のカキの検体から再度分離され,その隣接養殖域の採取閉鎖がなされた。このカキ養殖場は,検体の繰り返しのテストで陰性になった後,1992年8月19日に再開された。6月以降コレラ毒素産生性コレラ菌はまったく分離されていない。
湾地域の下水処理施設の流水中に設置したタンポン綿から毒素原性ビブリオは分離されなかった。FDAおよびADPHはモビール湾から採取または購入した貝類のモニタリングおよびコレラ事例の調査を継続している。
(CDC,MMWR,42,No.5,91,1993)
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