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Vol.14 (1993/5[159])

<外国情報>
最近の米国および世界におけるインフルエンザ流行と米国での1993/94シーズン用ワクチン構成


 1992/93の世界におけるインフルエンザ流行は例年と比較し中程度であった。B型が主に流行したが,A(H32)型も散発的あるいは集発的に流行した。A(H11)型はまれであった。

 米国では,1992年10月から1月にかけてインフルエンザBが優位に流行した(特に学童間で)。しかし,インフルエンザによると思われる死亡率の上昇はみられなかった。1992年9月27日〜1993年3月6日までに分離されたインフルエンザウイルスは2,089株のうち86%がB型であり,抗原的にはB/パナマ/45/90ウイルスに近かった。A型は1月中旬頃から着実に増加してきた(1992年9月27日〜1993年1月16日までは2%,1月17日〜2月13日は14%,2月14日〜3月6日は29%)。この296株のA型のうち22(7%)がH1N1であり,115(39%)がH32であった。A(H32)のうち6株が抗原的にA/北京/353/89と近似であり,28株がこれの変異株であるA/北京/32/92に近かった。

 米国における1993/94シーズン用ワクチンとして,A/テキサス/36/91(H11),A/北京/32/92(H32)およびB/パナマ/45/90様株を用いることが勧告された(FDA Vaccines and Related Biologicals Advisory Committee)。

(CDC,MMWR,42,No.10,177,1993)






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