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米国の1992/93年のインフルエンザ流行の特徴が明らかになった。1992年9月27日〜93年5月15日までの総分離数は4,252で,B型が73%,A型が27%を占めた。B型は93年第6週にピークを示したが,2月からA型が増加し始め,第10週をピークとして以後第18週に消失するまで主流となった。B型はB/パナマ/45/90類似株であった。A型の内訳は11%がH1N1でA/テキサス/36/91類似株,89%がH3N2で,うち13%がA/北京/353/89類似株,87%がA/北京/32/92類似株であった。A/北京/32/92は来シーズン用ワクチン株,それ以外は1992/93ワクチン株であった。
93年の第10週から10週間にわたって,総死亡数に対する肺炎/インフルエンザ関連死亡数の比率が例年の期待値を上回ったが,その原因としては2月からのA(H3N2)型の流行が考えられた。A(H3N2)型は来季の流行の主役となる可能性が強い。
(CDC,MMWR,42,No.20,385,1993)
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