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フロリダでHIV感染歯科医の治療を受けた患者から5名のHIV感染者が出た。その後,このようなHIV感染医療従事者から同様なHIV感染者が出ていないかどうかを調査した。1993年3月31日までに57名のHIV感染医療従事者の処置を受けた19,036名についてHIV検査を行った。46名の医療従事者(歯科,内科,外科医など)の処置を受けた11,529名は抗体陰性であった。残り11名の医療従事者の処置を受けた7,507名のうち92名が抗体陽性であった。この92名中86名(93%)の追跡調査は終了しており,これらの者は処置を受ける前からHIVに感染していた,ハイリスク群に属していた等,医療従事者による処置とは無関係であることが判明している。残りの6名の患者については調査中である。
一方,フロリダの歯科医から感染したと思われる症例がさらに1例発見された。これは10代の少女で,問診ではHIV伝播の既往歴は認められないため,ウイルスのDNA解析を行ったところ,この歯科医および他の5名の患者のウイルスと類似性を示した。
(CDC,MMWR,42,No.17,329,1993)
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