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ケニアでは1992年9月から1993年3月にかけて黄熱が流行した。流行地はナイロビ北西部のケリオバレー地方の数カ所の地区に限られている。総数54名のうち,28名が死亡(致命率52%)し,18例(33%)が19歳以下の子供で,19例(35%)が女性であった。ウイルスは現在までで5例から分離されている。今回の流行は疫学的にジャングル黄熱の特徴を有している。すなわち,宿主である霊長類が多い地方で若年男性が罹患している。ベクターはAedes africanusとAe.bromeliaeで,都市部でのベクターであるAe.aegyptiは多くない。1993年2月8日から3月31日まで,流行地で感染の危険のある749,422人にワクチンが投与された。3月18日以降1例も報告されていない。
(WHO,WER,68,No.22,159,1993)
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