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Vol.15 (1994/2[168])

<外国情報>
百日咳の復活,1993−米国


 1993年1月3日〜12月4日の間に5,457事例の百日咳がCDCに報告された。これは1992年の同期間の報告例(3,004)と比べ82%の増加であり,1967年以来最高であった。1992年と比較し,35州,特にニューイングランド,中部大西洋,北中央,および山岳地方で増加した。シカゴ(患者数226),シンシナチ(患者数285)で大きな流行がみられた。

 年齢が報告された4,989人の百日咳患者のうち,2,218(44%)は乳幼児(1歳以下),1,031(21%)は1〜4歳,563(11%)は5〜9歳,1,177(24%)は10歳以上であった。月齢のわかっている1,976人の乳幼児のうち,1,555(79%)は6ヵ月未満で,421(21%)は6〜11ヵ月であった。

 ワクチン接種状況および合併症の判明した744事例(14%)の調査では,596人中368(62%)はDTP接種3回未満であった。DTP3回接種が望まれる年齢である7ヵ月〜4歳の小児207人中,33(16%)は未接種,97(47%)は3回未満であった。劇症度の調査のできた乳幼児325名のうち,212(65%)が入院し,285名中45(16%)がX線写真で肺炎と診断され,305中5(1.6%)が百日咳による発作を起こした。5,457の百日咳患者のうち7名が死亡した。

(CDC,MMWR,42,49,952,1993)






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