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Vol.15 (1994/2[168])

<外国情報>
抗ヘルペス剤アシクロビルの胎児への影響


 アシクロビル(ACV)の製造元であるウエルカム社とCDCでは,ACVを服用中の女性が妊娠した場合に胎児にどのような影響が生じるかについて,1984年から症例を集めて調査している。

 1993年6月30日までに18ヵ国から811例の報告があり,601例(74%)について分娩結果が得られた。456例(76%)はHSV,120例(20%)はVZVの治療のためにACVを服用していた。第1三半期にACVを服用した425例のうち,67例(16%)は合法的に堕胎し,47例(11%)は自然流産し,298例(70%)は健常児を分娩した。13例(4%)に先天異常が生じたが,症状は多彩で特定のパターンは認められなかった。

 これまでの結果は,ACVを服用しても先天異常発生の危険性が高まることはないことを示唆するものである。しかし,報告のばらつきや脱落症例,例数の少なさ等による本調査の限界を考慮すると,利益が胎児への危険性に勝ると考えられる場合でない限り,ACVを投与すべきではない。

 症例は現在も収集されており,連絡先は919-315-8465である。

(CDC,MMWR,42,41,806,1993)






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