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クイーンズランドのタウンズビル郊外で1992年3月第1週に第1例のデング2型感染が血清学的に確認された。以後患者は増加し,11週目にピークとなった。10月半ばには減少したが,その後も散発的に患者が発生している。1993年2月現在計421例が血清学的に診断された。その他231例が臨床的,疫学的に診断された。患者の54%は初発患者の住居から半径2.5km以内に,74%は5km以内に住んでいた。患者の性比は女1.28:男1で,20〜40歳の女性が多かった。初発から521例の報告では発熱が96%,40℃以上の高熱または硬直70%,頭痛95%,発疹70%,関接痛69%,下痢/嘔吐58%であった。21%が歯ぐきからの出血,鼻血,血尿,月経過多といった軽い出血傾向を示したが,血小板数およびヘマトクリット値の測定がなされていないため,WHOのデング出血熱に分類されるかどうかは明らかでない。デングショック症候群はなかった。
(WHO,WER,68,48,357,1993)
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