HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.16 (1995/3[181])

<外国情報>
麻疹ワクチン接種キャンペーン,1994−イングランド・ウェールズ


 1968年に英国に初めて麻疹ワクチンが導入されたが,1970年代は接種率は低かった。1988年までに接種率は80%に上昇したが,麻疹は依然として流行し,かなりの罹患率と致死率を記録していた。1988年にMMRワクチンが導入され,2歳での接種率が92〜93%となり,1991年には麻疹報告は最低となった。しかし,1992年に年長児に引き続き麻疹の流行があり,1993年9月〜1994年にかけて西スコットランドで5,000例の麻疹患者が出た。その大多数は中学生であり,イングランドやウェールズでも増加傾向がある。

 7〜14歳児における麻疹感受性者の割合は,1986〜87年の6%から1991年には9.2%に上昇している。この結果から1995年における学童の麻疹感受性者を数学的なモデルを使って解析すると,流行が復活することが十分考えられる。その規模はイングランドとウェールズで10万〜20万例となるであろう。この半数以上の症例は10歳以上の年齢においておこり,また,年齢の高い者は致死率が高いため,30〜60の死亡例が出ると予想される。「すべての学童に予防接種を行うべき」という,現在進行中の大キャンペーンは流行拡大を防ぎ,致死率や死亡率を減少させるであろう。

(CDSC,CDR,4,Review No.12,R141,1994)






前へ 次へ
copyright
IASR