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台湾では1984年に第1例目のAIDS患者が出たが,米国籍の同性愛者で,台湾国籍の患者が報告されたのは1986年であった。その後,1994年11月末までに合計9,457,438の血清検体を検査した結果,746が感染者で,うち671が台湾国籍,75が外国籍であった。台湾国籍671中AIDS患者は153,95人が死亡したが,AIDSによる死亡は87人で,6人は事故死,他は自殺,胃癌である。感染者の内訳は男性623(92.8%),女性48(7.1%),年齢は20〜29歳が277(41.3%),30〜39歳が195(29.1%)であった。地域別では台北市231(34.4%),台北県171(25.5%),桃園県51(7.6%)の順であった。リスクファクターをみると,男性同性愛/両性愛者は270(40.3%),異性間性行為感染者239(35.6%),血友病患者49(7.3%),麻薬常用者32(4.8%)であった。同性愛/両性愛による感染者は1990年は61%であったが,1993年には37%に減少している。これに比べ異性間性行為での感染は17%から48%に増加した。女性感染者のリスクファクターは異性間性行為39(81.3%)が主である。
(台湾疫情報導,10,No.12,1994)
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