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Vol.16 (1995/10[188])

<外国情報>
狂犬病暴露関係者への集団予防措置,1994−米国・ニューハンプシャー州


 1994年10月,子猫の狂犬病が確認された。5日にペット店から購入した猫が発作を起こし,21日夜半原因不明のまま死亡。この猫と同店の他の猫の接触者に狂犬病暴露後の予防措置を行った。

 子猫の入手先や入手日は不明であるが,9月26日に獣医師の健康証明書を得ている。10月22日に狂犬病が確認され,分離ウイルスはアライグマ系と同定されたが,子猫の感染時期は不明。感染猫と同時期に売られた2匹の子猫も原因不明で死亡しているが,狂犬病の確認はできなかった。10月12日に子猫の入手先と思われる地域でアライグマの狂犬病が確認されている。その後の調査で,このアライグマは店が9月20日に入手した3匹の野良猫と直接接触があったことがわかった。この3匹は10月4〜6日に全例呼吸困難症状を呈し死亡した。狂犬病の子猫が店で飼われていた時期と3匹がいた時期は重なっていたが,狂犬病の検査はできなかった。いずれも3カ月齢以下であった。

 ペット店は児童センターおよび学校に近く,子猫は店内を自由に歩き回っていた。州公衆衛生当局は地元メディアの警告に応じた約1,000人を調査し,狂犬病暴露後予防措置が必要な665人に1回の免疫グロブリン接種と5回のワクチン接種を行った。

(CDC,MMWR,44,No.26,484,1995)






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