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Vol.17 (1996/6[196])

<外国情報>
飲料水の汚染によるソンネ赤痢菌の発生,1995−米国・アイダホ州


1995年8月20日,アイダホ州東部のアイランドパークにあるリゾート地において下痢疾患の報告があった。糞便からソンネ赤痢菌(Shigella sonnei)が分離され,調査の結果,飲料水が関係しているという知見が得られた。発生源とその拡大を調査するため,8月1〜21日までにこのリゾート施設で宿泊または喫食した人および施設の職員に電話でインタビューが行われ,それに応じた221人中82例に症状が認められた(真性15例,擬似67例)。患者の平均年齢は31歳(3カ月〜81歳)で51%が男性,下痢発症までの平均日数は4日(1〜11日),また患者15人が血便を伴い,8人が救急で手当てを受け,5人が入院した。リゾートにある飲料水または製氷機の氷を摂取した人175人中80人(46%)との因果関係が一番高かった。リゾートの水は1993年に掘られた一ケ所の井戸より供給されていたが,8月23日に採取した井戸水からは大腸菌が分離されたが,赤痢菌は陰性であった。この発生の調査中に近隣家庭から急性下痢症が報告され,ソンネ赤痢菌がそれらのうちの3軒の住人6名の便から分離された。各家はそれぞれ独自に井戸を持つか,共通の井戸を利用していた。8月21〜23日に近隣の6つの井戸で大腸菌が検出されたが,ソンネ赤痢菌は陰性であった。また,この地域では春の大雨により,地下水位が通常よりもかなり高く,汚水が正しく排出されていなかった。

(CDC,MMWR,45,No.11,229,1996)






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