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S. Typhimurium(ST)の報告は1994年約5,500,1995年は約6,700に達した。1995年には約3,700のST definitive type(DT)104が報告され,全STの55%を占めた(1994年は52%,1993年は32%)。イングランド・ウェールズではST DT104は現在ではS. Enteritidisファージ型4に次いでヒトから分離される最も一般的なサルモネラである。アンピシリン,クロラムフェニコール,ストレプトマイシン,スルホンアミドそしてテトラサイクリン耐性のST DT104の分離件数は1990年から急増,一部はトリメトプリムやシプロフロキサシンにも耐性。他の食物由来サルモネラ症同様,ST DT104による疾病も人獣共通伝染病で,羊,豚,家禽などにも感染がみられるが,基本的には牛の病原体である。食物や他の経路で直接あるいは間接的に動物からヒトへ伝播しうる病原体である。
(WHO,WER,71,No.18,138,1996)
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