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Vol.17 (1996/12[202])

<外国情報>
輸入デング熱,1995−米国


 CDCは1995年にデング熱が疑われた31州およびコロンビア特別区の441名について検査し,21州の79例(18%)がウイルス分離および血清学的にデング熱と診断された。さらに,テキサス州衛生部(TDH)から民間検査機関で診断された7例が追加された(詳細はMMWR,45,No.39参照)。また,オレゴン州住民およびトルトラ(バージン諸島)への旅行者の血清が通常より多く送られてきた。デング熱患者はハリケーン後の9月に災害援助のためにオレゴンからセントトーマス島へ赴いたグループにみられた。また,8月にトルトラへ旅行したデング熱患者の同行者すべてについても検査が要請された。

 実験室診断で陽性となった86名中44名(51%)は女性で,年齢の判明した54名の平均年齢は40歳であった。ウイルス(DEN-1,2,3)は5名から検出された。渡航歴の判明した81名の推定感染地はカリブ諸島(48),メキシコおよび中央アメリカ(24),アジア(5),南アメリカ(3),アフリカ(1)であった。臨床症状のわかっている54名についてみると,発熱(100%),頭痛(70%),筋痛(55%),発疹(54%)で,うち45%は丘疹であった。血小板減少,白血球減少,肝臓酵素上昇もあり,少なくとも11名は入院を要した。

(CDC,MMWR,45,No.45,988,1996)






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