『1999年(平成11年)の感染症発生動向について』

 
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[全数把握]
1類感染症
  エボラ出血熱   クリミア・コンゴ出血熱   ペスト   マールブルグ病   ラッサ熱

2類感染症
  コレラ   細菌性赤痢   腸チフス   パラチフス   急性灰白髄炎
  ジフテリア  

3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症  

4類感染症
  アメーバ赤痢   エキノコックス症   黄熱   オウム病   回帰熱
  急性ウイルス性肝炎   Q熱   狂犬病   クリプトスポリジウム症   クロイツフェルト・ヤコブ病
  劇症型溶血性レンサ球菌感染症   後天性免疫不全症候群   コクシジオイデス症   ジアルジア症   腎症候性出血熱
  髄膜炎菌性髄膜炎   先天性風疹症候群   炭疽   ツツガムシ病   デング熱
  日本紅斑熱   日本脳炎   乳児ボツリヌス症   梅毒   破傷風
  バンコマイシン耐性腸球菌感染症   ハンタウイルス肺症候群   Bウイルス病   ブルセラ症   発疹チフス
  マラリア   ライム病   レジオネラ症          

[4類定点把握疾患]
週報
  インフルエンザ   咽頭結膜熱   A群溶血性レンサ球菌咽頭炎   感染性胃腸炎   水痘
  手足口病   伝染性紅斑   突発性発疹   百日咳   風疹
  ヘルパンギーナ   麻疹(成人麻疹を除く)   流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎
  急性脳炎(日本脳炎を除く)   細菌性髄膜炎   無菌性髄膜炎   マイコプラズマ肺炎   クラミジア肺炎(オウム病を除く)
  成人麻疹                

月報
  性器クラミジア感染症   性器ヘルペスウイルス感染症   尖形コンジローム   淋菌感染症   メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  ペニシリン耐性肺炎球菌感染症   薬剤耐性緑膿菌感染症            


都道府県別の記載は、報告のあった都道府県を示すもので、必ずしも感染地をあらわすものではありません。



[全数把握]
◎1類感染症
エボラ出血熱
報告なし。
 
クリミア・コンゴ出血熱
報告なし。
 
ペスト
報告なし。
 
マールブルグ病
報告なし。
 
ラッサ熱
報告なし。

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◎2類感染症
コレラ
年間報告数は39例で、性別では男性25例(64%)、女性14例(36%)であった。年齢別では20歳代が最も多かったが、70歳以上まで幅広くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(7例)、大阪府(6例)、愛知県(3例)などの報告がみられた。
 
細菌性赤痢
年間報告数は620例で、性別では男性290例(47%)、女性330例(53%)であった。年齢別では25〜29歳をピークとし、その前後に多く分布していた。時期的には8月中旬〜10月上旬にかけて多い傾向があったが、それ以降も43週(10月下旬)、46週(11月中旬)に急増していた。都道府県別では東京都(108例)、神奈川県(65例)、大阪府(55例)などの報告が多かった。
 
腸チフス
年間報告数は72例であり、性別では男性45例(63%)、女性27例(37%)であった。年齢別では20歳代に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(28例)、大阪府(7例)、福岡県(7例)などの報告がみられた。
 
パラチフス
年間報告数は30例であり、性別では男性18例(60%)、女性12例(40%)であった。年齢別では20歳代に多くみられた。時期的には4月上旬〜5月中旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(7例)からの報告が多かった。
 
急性灰白髄炎
報告なし。
 
ジフテリア
年間報告数は2例であり、性別では男性(65〜69歳)、女性(25〜29歳)各1例ずつであった。時期的には39週(9月下旬〜10月上旬)と51週(12月下旬)であり、都道府県別では岐阜県、広島県より1例ずつの報告であった。

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◎3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症
年間報告数は3,117例であり、性別では男1,476例(47%)、女1,641例(53%)であった。年齢別では1〜4歳が最も多く、次いで5〜9歳であったが、それ以上の年齢でも一定の割合でみられた。時期的には夏季に集積してみられ、6月上〜中旬から9月下旬〜10月上旬には週毎に100例を超え(38週を除く)、都道府県別では大阪府(256例)、東京都(234例)、兵庫県(227例)などの報告が多かった。

UP

◎4類感染症
アメーバ赤痢
年間報告数は276例であり、性別では男性255例(92%)、女性21例(8%)と男性がほとんどを占めた。年齢別では30〜34歳と50〜54歳に2つのピークがみられ、19歳以下の報告は少なかった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(92例)、神奈川県(38例)、大阪府(34例)などの報告が多かった。
 
エキノコックス症
年間報告数は7例であり、性別では男性4例、女性3例であった。年齢別では全て30歳以上で、3例が70歳以上であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では全て北海道からの報告であった。
 
黄熱
報告なし。
 
オウム病
年間報告数は23例であり、性別では男性8例(35%)、女性15例(65%)であった。年齢別ではほとんどが25歳以上であり、45〜49歳と55〜59歳に2つのピークがみられた。時期的には4月中旬〜5月下旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では京都府、大阪府、兵庫県(各3例)などの報告がみられた。
 
回帰熱
報告なし。
 
急性ウイルス性肝炎
年間報告数は1,519例であり、性別では男性930例(61%)、女性589例(39%)であった。年齢別では20〜34歳に多く、その後年齢の上昇に伴いゆるやかに減少する傾向がみられた。時期的には4〜7月に多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(272例)、大阪府(157例)、兵庫県(143例)などの報告が多かった。
 
Q熱
年間報告数は12例であり、性別では男性7例、女性5例であった。年齢別では20歳未満が9例を占めていた。時期的には35週の4例以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では静岡県(6例)、愛媛県(5例)などの報告がみられた。
 
狂犬病
報告なし。
 
クリプトスポリジウム症
年間報告数は4例であり、性別では全て男性であった。年齢別では全て15〜29歳に分布していた。時期的には全て6月下旬〜7月上旬から9月中旬の報告であった。都道府県別では東京都(2例)、北海道、千葉県(各1例)から報告があった。
 
クロイツフェルト・ヤコブ病
年間報告数は92例であり、性別では男性36例(39%)、女性56例(61%)であった。年齢別では45〜49歳より65〜69歳までは年齢とともに増加し、70歳以上にも多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(14例)、大阪府(5例)、秋田県、神奈川県、京都府(それぞれ4例)などの報告がみられた。
 
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
年間報告数は22例であり、性別では男性12例(55%)、女性10例(45%)であった。年齢別では50〜60歳代に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(4例)、千葉県、愛知県、大阪府、和歌山県、岡山県(各2例)などの報告がみられた。
 
後天性免疫不全症候群
年間報告数は588例であり、性別では男性481例(82%)、女性107例(18%)で男性が多くを占めた。年齢別では25〜29歳、30〜34歳をピークとし、年齢が進むにつれて減少していた。なお、1〜4歳で1例、15〜19歳で4例、70歳以上で11例の報告があった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(225例)、神奈川県(55例)、大阪府(43例)などの報告が多かった。
 
コクシジオイデス症
報告なし。
 
ジアルジア症
年間報告数は42例であり、性別では男性32例(76%)、女性10例(24%)であった。年齢別では20歳代にピークがあったが、それ以上の年齢でも幅広くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(15例)、神奈川県(7例)、大阪府(7例)などの報告がみられた。
 
腎症候性出血熱
報告なし。
 
髄膜炎菌性髄膜炎
年間報告数は10例であり、性別では全例男性であった。年齢別では0〜4歳、15〜24歳、40〜54歳にみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(5例)からの報告が多かった。

UP

先天性風疹症候群
報告なし。
 
炭疽
報告なし。
 
ツツガムシ病
年間患者数は556例であり、性別では男性287例(52%)、女性269例(48%)であった。年齢別では40歳代より60歳代まで年齢とともに増加傾向がみられ、70歳以上でも多くみられた。時期的には5月下旬〜6月上旬に多少の集積があったが、主に10月下旬〜12月下旬に多くみられた。都道府県別では千葉県(84例)、鹿児島県(71例)、秋田県、宮崎県(各45例)などの報告が多かった。
 
デング熱
年間報告数は9例であり、性別では男性7例、女性2例であった。年齢別では20歳代と40歳代にそれぞれ3例ずつみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(4例)、大阪府(2例)などの報告がみられた。
 
日本紅斑熱
年間報告数は39例であり、性別では男性21例(54%)、女性18例(46%)であった。年齢別では30歳以上ではどの年齢群にもみられ、特に70歳以上に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では高知県(15例)、兵庫県(9例)、宮崎県(7例)などの報告がみられた。
 
日本脳炎
年間報告数は5例であり、性別では男性4例、女性1例であった。年齢別では1例が15〜19歳であったが、他の4例は55歳以上であった。時期的には全例8〜10月であった。都道府県別では徳島県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県からそれぞれ1例ずつの報告であった。
 
乳児ボツリヌス症
年間報告数は1例で男性、年齢別では1〜4歳であり、14週(4月)に広島県からの報告であった。
 
梅毒
年間報告数は751例で、性別では男性482例(64%)、女性269例(36%)であった。年齢別では幅広い年齢群にみられたが、20〜34歳と70歳以上に2つのピークがみられた。時期的には6〜7月にやや多いこと以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(134例)、大阪府(127例)、兵庫県(48例)などの報告が多かった。
 
破傷風
年間報告数は66例であり、性別では男性31例(47%)、女性35例(53%)であった。年齢別では20歳未満の症例は4例のみで、55〜59歳に12例、70歳以上に30例がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(8例)、茨城県(5例)、福岡県、大分県(各4例)などの報告がみられた。
 
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
年間報告数は23例で、性別では男性11例(48%)、女性12例(52%)であった。年齢別では65〜69歳(4例)、70歳以上(17例)に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では福岡県(6例)の報告が多かったが、長野県(3例)、秋田県、東京都、鹿児島県(各2例)などの報告もみられた。
 
ハンタウイルス肺症候群
報告なし。
 
Bウイルス病
報告なし。
 
ブルセラ症
報告なし。
 
発疹チフス
報告なし。
 
マラリア
年間の報告数は112例であり、性別では男性86例(77%)、女性26例(23%)で男性が多くを占めた。年齢別では20〜30歳代にピークがみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(54例)が非常に多く、次いで、神奈川県(9例)、大阪府(8例)などの報告がみられた。
 
ライム病
年間報告数は14例であり、性別では男性8例、女性6例であった。年齢別では40歳代(6例)に多くみられた。時期的には7月中旬〜8月中旬にやや集積する傾向がみられた。都道府県別では北海道(9例)からの報告が最も多かったが、宮城県、東京都、新潟県、広島県、長崎県(各1例)からの報告もあった。
 
レジオネラ症
年間報告数は56例であり、性別では男性42例(75%)、女性14例(25%)であった。年齢別では0歳に1例みられたが、他は20歳以上であり、年齢とともに増加傾向がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では三重県(7例)、岐阜県(6例)、東京都(5例)などの報告がみられた。

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[4類定点把握疾患]
インフルエンザ
定点からの年間報告数は65,471例(定点当たり年間報告数15.32)であり、性別では男性52%、女性48%であった。年齢別では4歳をピークとして小児に多くみられたが、成人では20〜39歳に多かった。時期的には12月に多くみられた(1999年分は、例年ピークになる1〜3月が対象期間に含まれていない)。都道府県別では宮城県(定点当たり74.58)、大阪府(59.94)、奈良県(46.91)などの報告が多かった。
 
咽頭結膜熱
定点からの年間報告数は10,726例(定点当たり年間報告数3.73)であり、性別では男性が56%、女性44%であった。年齢別では1〜4歳にピークがみられた。時期的には6〜8月に多くみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり10.44)、愛媛県(9.46)、長野県(8.96)などの報告が多かった。
 
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
定点からの年間報告数は90,283例(定点当たり年間報告数は31.40)であり、性別では男性54%、女性46%であった。年齢別では5歳にピークがみられた。時期的には6月上旬と12月に2つのピークがみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり112.39)、大分県(73.81)、長野県(59.31)などの報告が多かった。
 
感染性胃腸炎
定点からの年間報告数は507,592例(定点当たり年間報告数は176.55)であり、性別では男性53%、女性47%であった。年齢別では1歳にピークがみられた。時期的には夏季に少なく、冬季に急増し、12月中旬にピークがみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり409.41)、鳥取県(353.22)、福井県(348.27)などの報告が多かった。
 
水痘
定点からの年間報告数は162,424例(定点当たり年間報告数56.50)で、性別では男性53%、女性47%であった。年齢別では6ヶ月以降増加し、1〜4歳にかけて幅広いピークがみられ、0〜5歳が89%を占めた。時期的には6月と12月に2つのピークがみられた。都道府県別では山形県(定点当たり95.57)、福井県(91.09)、宮崎県(89.95)などの報告が多かった。
 
手足口病
定点からの年間報告数は50,814例(定点当たり年間報告数17.67)で、性別では男性55%、女性45%であった。年齢別では6ヶ月以降増加し、1歳で最多となり、それ以降の年齢で減少傾向であった。時期的にはほとんどが夏にみられ、7月にピークがみられた。都道府県別では愛媛県(定点当たり123.44)、宮崎県(88.89)、大分県(49.42)などの報告が多かった。
 
伝染性紅斑
定点からの年間報告数は18,607例(定点当たり年間報告数6.47)で、性別では男性50%、女性50%であった。年齢別では3〜7歳に多く、5歳にピークがみられた。時期的には7月中旬にピークがみられ、その後減少したが、年末に向かい再びわずかに増加傾向を示した。都道府県別では大分県(定点当たり27.00)、新潟県(24.10)、青森県(17.59)などの報告が多かった。
 
突発性発疹
定点からの年間報告数は95,737例(定点当たり年間報告数33.30)であり、性別では男性52%、女性48%であった。年齢別では7〜12ヶ月にピークがみられた。時期的には8月下旬〜9月上旬になだらかなピークがみられた。都道府県別では佐賀県(定点当たり66.43)、鳥取県(54.89)、宮崎県(52.05)などの報告が多かった。
 
百日咳
定点からの年間報告数は2,653例(定点当たり年間報告数0.92)で、性別では男性52%、女性48%であった。年齢別では1歳未満にもっとも多く、それ以降年齢とともに減少した。時期的には4月以降ゆるやかな増加傾向がみられ、9月に多少のピークを示し、その後年末にかけてゆるやかに減少した。都道府県別では宮崎県(定点当たり3.19)、静岡県(2.23)、沖縄県(2.06)などの報告が多かった。
 
風疹
定点からの年間報告数は2,972例(定点当たり年間報告数1.03)であり、性別では男性51%、女性49%であった。年齢別では1歳にピークがみられたが、6ヶ月〜6歳に集中しており、全体の74%を占めていた。また、女性(1,447例)の中で20歳以上は61例であり、4.2%を占めていた。時期的には春から夏にかけてわずかに多い傾向がみられた。都道府県別では埼玉県(定点当たり3.28)、北海道(2.85)、岡山県(2.56)などの報告が多かった。

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ヘルパンギーナ
定点からの年間報告数は154,802例(定点当たり年間報告数53.84)で、性別では男性52%、女性48%であった。年齢別では6カ月〜5歳に多く、1歳にピークがみられた。時期的には5月から急激に増加し、7月下旬にピークがみられ、その後速やかに減少した。都道府県別では三重県(定点当たり113.96)、和歌山県(113.26)、新潟県(102.20)などの報告が多かった。
 
麻疹(成人麻疹を除く)
定点からの年間報告数は5,875例(定点当たり年間報告数2.04)であり、性別では男性55%、女性45%であった。年齢別では1歳にピークがみられた。時期的には春季にやや多く、夏季以降減少した。都道府県別では沖縄県(定点当たり29.55)、青森県(13.88)の2県が高値を示し、次いで埼玉県(6.59)であった。
 
流行性耳下腺炎
定点からの年間報告数は69,070例(定点当たりの年間報告数は24.02)であり、性別では男性55%、女性45%であった。年齢別では4歳をピークとし、1〜8歳に集中していた。時期的には秋季にやや少ない傾向がみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり67.22)、兵庫県(62.77)、宮崎県(59.27)などの報告が多かった。
 
急性出血性結膜炎
定点からの年間報告数は1,084例(定点当たり年間報告数1.84)であり、性別では男性52%、女性48%であった。年齢別では1〜6歳を中心に小児に多い傾向があったが、成人でも特に20〜30歳代を中心に幅広くみられた。時期的には4〜7月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では長崎県(定点当たり26.14)からの報告が非常に多く、次いで宮城県(4.78)、宮崎県(3.50)などであった。
 
流行性角結膜炎
定点からの年間報告数は23,941例(定点当たり年間報告数40.65)であり、性別では男性54%、女性46%であった。年齢別では1〜5歳の小児に多い傾向があったが、成人でも20〜30歳代を中心に幅広くみられた。時期的には6〜9月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では愛媛県(定点当たり109.29)、茨城県(107.33)、鹿児島県(93.00)などの報告が多かった。
 
急性脳炎(日本脳炎を除く)
定点からの年間報告数は129例(定点当たり年間報告数0.28)であり、性別では男性69%、女性31%であった。年齢別では0〜9歳と60歳以上に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では大分県、鳥取県(ともに定点当たり1.25)、高知県(1.14)などの報告が多かった。
 
細菌性髄膜炎
定点からの年間報告数は235例(定点当たり年間報告数は0.52)であり、性別では男性57%、女性43%であった。年齢別では0〜4歳が最も多く、全体の56%を占めていた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では千葉県(定点当たり2.00)、沖縄県(1.67)、佐賀県(1.33)などの報告が多かった。
 
無菌性髄膜炎
定点からの年間報告数は1,126例(定点当たり年間報告数は2.47)であり、性別では男性65%、女性35%であった。年齢別では0〜9歳が多く、全体の66%を占めていた。時期的には夏〜秋にかけて増え、7月下旬にピークがみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり11.00)、沖縄県(10.67)、新潟県(8.83)などの報告が多かった。
 
マイコプラズマ肺炎
定点からの年間報告数は1,134例(定点当たり年間報告数2.49)であり、性別では男性48%、女性52%であった。年齢別では1〜9歳が多く、全体の67%を占めていた。時期的には11月中旬〜12月上旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では沖縄県(定点当たり11.00)、愛知県(9.67)、鳥取県(8.00)などの報告が多かった。
 
クラミジア肺炎(オウム病を除く)
定点からの年間報告数は129例(定点当たり年間報告数0.28)であり、性別では男性63%、女性37%であった。年齢別では0〜14歳と65歳以上に多くみられた。時期的には6月上〜中旬にやや多くみられた。都道府県別では山口県(定点当たり2.38)、長野県(1.90)、宮城県(1.55)などの報告が多かった。
 
成人麻疹
定点からの年間報告数は83例(定点当たり年間報告数0.18)であり、性別では男性41%、女性59%であった。年齢別では20〜24歳にピークがみられた。時期的には4月下旬に多く、それ以降次第に減少した。都道府県別では沖縄県(定点当たり3.50)が多く、次いで千葉県、鳥取県(ともに0.75)などであった。

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性器クラミジア感染症
定点からの年間報告数は25,033例(定点当たり年間報告数29.28)であり、性別では男性44%、女性56%であった。年齢別では20〜24歳と25〜29歳に多くみられた。時期的には9〜11月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では福岡県(定点当たり73.56)、群馬県(60.13)、東京都(52.33)などの報告が多かった。
 
性器ヘルペスウイルス感染症
定点からの年間報告数は6,566例(定点当たり年間報告数7.68)であり、性別では男性45%、女性55%であった。年齢別では25〜29歳、20〜24歳、30〜34歳などに多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では大阪府(定点当たり24.27)、東京都(19.07)、熊本県(15.07)などの報告が多かった。
 
尖形コンジローム
定点からの年間報告数は3,190例(定点当たり年間報告数3.73)であり、性別では男性57%、女性43%であった。年齢別では20〜24歳、25〜29歳などに多くみられた。時期的には9月にやや多くみられた。都道府県別では東京都(定点当たり10.55)、富山県(9.83)、福岡県(9.56)などの報告が多かった。
 
淋菌感染症
定点からの年間報告数は11,847例(定点当たり年間報告数13.86)であり、性別では男性85%、女性15%で男性に多くみられた。年齢別では20〜24歳、25〜29歳、30〜34歳などに多くみられた。時期的には8〜11月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では福岡県(定点当たり58.19)、大阪府(38.09)、佐賀県(33.33)などの報告が多かった。
 
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
定点からの年間報告数は11,088例(定点当たり年間報告数は24.92)であり、性別では男性63%、女性37%であった。年齢別では45〜49歳より年齢とともに増加し、70歳以上に最も多くみられた。時期的には6〜9月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では静岡県(定点当たり67.00)、栃木県(64.17)、沖縄県(61.67)などの報告が多かった。
 
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
定点からの年間報告数は2,129例(定点当たり年間報告数4.78)であり、性別では男性60%、女性40%であった。年齢別では特に0〜4歳に多く、成人では少なかったが、55〜59歳より年齢とともに増加がみられた。時期的には8〜9月に減少し、10〜12月には月毎に増加がみられた。都道府県別では千葉県(定点当たり51.17)、静岡県(19.44)、島根県(14.57)などの報告が多かった。
 
薬剤耐性緑膿菌感染症
定点からの年間報告数は437例(定点当たり年間報告数0.98)であり、性別では男性65%、女性35%であった。年齢別では0歳で多少みられたが、それ以降の年齢で減少し、45〜49歳以降年齢とともに増加し、特に70歳以上に最も多くみられた。時期的には7月と11月に多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(定点当たり4.92)、香川県(4.75)、高知県(2.86)などの報告が多かった。

UP