『2001年(平成13年)の感染症発生動向について』

 
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[全数把握]
1類感染症
  エボラ出血熱   クリミア・コンゴ出血熱   ペスト   マールブルグ病   ラッサ熱

2類感染症
  コレラ   細菌性赤痢   腸チフス   パラチフス   急性灰白髄炎
  ジフテリア  

3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症  

4類感染症
  アメーバ赤痢   エキノコックス症   黄熱   オウム病   回帰熱
  急性ウイルス性肝炎   Q熱   狂犬病   クリプトスポリジウム症   クロイツフェルト・ヤコブ病
  劇症型溶血性レンサ球菌感染症   後天性免疫不全症候群   コクシジオイデス症   ジアルジア症   腎症候性出血熱
  髄膜炎菌性髄膜炎   先天性風疹症候群   炭疽   ツツガムシ病   デング熱
  日本紅斑熱   日本脳炎   乳児ボツリヌス症   梅毒   破傷風
  バンコマイシン耐性腸球菌感染症   ハンタウイルス肺症候群   Bウイルス病   ブルセラ症   発疹チフス
  マラリア   ライム病   レジオネラ症          

[4類定点把握疾患]
週報
  インフルエンザ   咽頭結膜熱   A群溶血性レンサ球菌咽頭炎   感染性胃腸炎   水痘
  手足口病   伝染性紅斑   突発性発疹   百日咳   風疹
  ヘルパンギーナ   麻疹(成人麻疹を除く)   流行性耳下腺炎   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎
  急性脳炎(日本脳炎を除く)   細菌性髄膜炎   無菌性髄膜炎   マイコプラズマ肺炎   クラミジア肺炎(オウム病を除く)
  成人麻疹                

月報
  性器クラミジア感染症   性器ヘルペスウイルス感染症   尖形コンジローム   淋菌感染症   メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  ペニシリン耐性肺炎球菌感染症   薬剤耐性緑膿菌感染症            


都道府県別の記載は、報告のあった都道府県を示すもので、必ずしも感染地をあらわすものではありません。



[全数把握]
◎1類感染症
エボラ出血熱
報告なし。
 
クリミア・コンゴ出血熱
報告なし。
 
ペスト
報告なし。
 
マールブルグ病
報告なし。
 
ラッサ熱
報告なし。

UP

◎2類感染症
コレラ
年間報告数は50例であり、性別では男性35例(70%)、女性15例(30%)であった。年齢別では20歳代に多くみられた。時期的には6月中旬〜9月下旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(13例)、大阪府(8例)、埼玉県、静岡県、福岡県(各3例)などの報告があった。
 
細菌性赤痢
年間報告数は844例で、性別では男性405例(48%)、女性439例(52%)であった。年齢別では20歳代、次いで30歳代に多くみられた。時期的には12月にやや多くみられた。都道府県別では東京都(138例)、大阪府(108例)、福岡県(53例)などの報告が多かった。
 
腸チフス
年間報告数は65例であり、性別では男性41例(63%)、女性24例(37%)であった。年齢別では20歳代、次いで30歳代に多くみられた。時期的には4月中旬〜8月中旬に多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(17例)、愛知県、大阪府(各7例)などの報告が多かった。
 
パラチフス
年間報告数は22例であり、性別では男性18例(82%)、女性4例(18%)であった。年齢別では特に20〜24歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(15例)が非常に多く、神奈川県、愛知県(各3例)などの報告もあった。
 
急性灰白髄炎
報告なし。
 
ジフテリア
報告なし。

UP

◎3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症
年間報告数は4,435例であり、性別では男性2,025例(46%)、女性2,410例(54%)であった。年齢別では1〜4歳、次いで5〜9歳に多くみられた。時期的には4月上〜中旬の小さなピークの後増加し、8月上旬に大きなピークを形成した。都道府県別では千葉県(380例)、大阪府(349例)、東京都(314例)などの報告が多かった。

UP

◎4類感染症
アメーバ赤痢
年間報告数は429例であり、性別では男性383例(89%)、女性46例(11%)と男性に多かった。年齢別では30〜50歳代に多くみられた。時期的には4月中旬〜5月上旬にやや少ないこと以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(110例)、大阪府(65例)、神奈川県(42例)などの報告が多かった。
 
エキノコックス症
○単包条虫
年間報告数は2例であり、性別ではともに女性であった。年齢別では55〜59歳と70歳以上に1例ずつみられた。時期的には16週(4月中旬)と44週(10月下旬〜11月上旬)に1例ずつであった。都道府県別では北海道と大阪府から1例ずつの報告があった。
○多包条虫
年間報告数は13例であり、性別では男性7例、女性6例であった。年齢別では60〜64歳に6例、70歳以上に4例みられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では北海道(12例)と青森県(1例)から報告があった(その後、青森県の男性1例は該当しないことが判明した)。
 
黄熱
報告なし。
 
オウム病
年間報告数は35例であり、性別では男性19例(54%)、女性16例(46%)であった。年齢別では10〜14歳の1例以外、全て20歳以上にみられた。時期的には突発的に週4〜5例みられたこと以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(7例)、神奈川県、愛知県、大阪府(各5例)から報告があった。
 
回帰熱
報告なし。
 
急性ウイルス性肝炎
○A型
年間報告数は491例であり、性別では男性304例(62%)、女性187例(38%)であった。年齢では20〜40歳代に多くみられた。時期的には4月中旬〜7月下旬にかけて多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(85例)、大阪府(48例)、神奈川県(46例)などの報告が多かった。
○B型
年間報告数は330例であり、性別では男性235例(71%)、女性95例(29%)であった。年齢別では20歳代に最も多くみられた。時期的には4月中旬以降やや多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(44例)、兵庫県(41例)、大阪府(32例)などの報告が多かった。
○C型
年間報告数は65例であり、性別では男性29例(45%)、女性36例(55%)であった。年齢別では15〜19歳の1例以外、他は全て20歳以上にみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(10例)、埼玉県(8例)、大阪府(7例)などの報告がみられた。
○D型
報告なし。
○E型
報告なし。
○その他
年間報告数は29例であり、性別では男性14例、女性15例であった。
○不明
年間報告数は14例であり、性別では男性7例、女性7例であった。
 
Q熱
年間報告数は42例であり、性別では男性17例(40%)、女性25例(60%)であった。年齢別では若年層では10〜14歳、5〜9歳、成人層では30〜34歳に多くみられた。時期的には38週(9月中〜下旬)の7例を除き、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(19例)が多く、静岡県(5例)、埼玉県(3例)などの報告もあった。
 
狂犬病
報告なし。
 
クリプトスポリジウム症
年間報告数は11例であり、性別では男性10例(91%)、女性1例(9%)であった。年齢別では20歳代に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(6例)、神奈川県(4例)、兵庫県(1例)からの報告があった。
 
クロイツフェルトヤコブ病
○孤発性CJD
年間報告数は127例であり、性別では男性61例(48%)、女性66例(52%)であった。年齢別では40歳代より年齢とともに増加がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では兵庫県(12例)、東京都、大阪府(各9例)などの報告があった。
○家族性CJD
年間報告数は4例であり、性別では男性1例、女性3例であった。年齢別では45〜49歳1例で、他の3例は65歳以上であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では神奈川県、山梨県、大阪府、福岡県(各1例)などの報告があった。
○新変異型CJD
報告なし。
○GSS
報告なし。
○FFI
年間報告数は2例であり、性別では男性1例、女性1例であった。年齢別ではともに50歳代であった。時期的には4週(1月下旬)と7週(2月中旬)に1例ずつであった。都道府県別では神奈川県、高知県(各1例)からの報告があった。
 
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
年間報告数は47例であり、性別では男性34例(72%)、女性13例(28%)であった。年齢別では30歳代より年齢とともに増加がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(5例)、千葉県、愛知県(各4例)などの報告があった。
 
後天性免疫不全症候群
年間報告数は947例であり、性別では男性809例(85%)、女性138例(15%)と男性に多かった。年齢別では30歳代に最も多く、次いで20歳代、40歳代の順であった。時期的には9週(2月下旬〜3月上旬)に33例みられたこと以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(371例)、大阪府(89例)、神奈川県(82例)などの報告が多かった。
 
コクシジオイデス症
年間報告数は2例で、ともに男性であった。年齢別ではともに40〜44歳であった。時期的には4週(1月下旬)と47週(11月下旬)に1例ずつであった。都道府県別では石川県と兵庫県から1例ずつ報告された。
 
ジアルジア症
年間報告数は137例であり、性別では男性110例(80%)、女性27例(20%)で、男性が多かった。年齢別では30歳代に最も多く、次いで50歳代、40歳代の順であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(58例)、京都府(17例)、大阪府(16例)などの報告が多かった。
 
腎症候性出血熱
報告なし。
 
髄膜炎菌性髄膜炎
年間報告数は8例であり、性別では男性7例、女性1例であった。年齢別では0歳から35〜39歳にかけてみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都、愛知県(各2例)などの報告があった。

UP

先天性風疹症候群
年間報告数は1例で、女性であった。年齢別では0歳で、時期的には29週(7月中旬)に宮崎県より報告された。
 
炭疽
報告なし。
 
ツツガムシ病
年間報告数は491例であり、性別では男性259例(53%)、女性232例(47%)であった。年齢別では40歳代より年齢とともに増加がみられた。時期的には5月中旬〜6月下旬と10月下旬〜12月下旬の2シーズンに集積がみられた。都道府県別では鹿児島県(82例)、福島県(40例)、宮崎県(37例)などの報告が多かった。
 
デング熱
年間報告数は50例であり、性別では男性31例(62%)、女性19例(38%)であった。年齢別では20歳代、次いで30歳代に多くみられた。時期的には7月中旬〜8月下旬に多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(20例)が多く、神奈川県(7例)、千葉県(3例)などの報告もあった。
 
日本紅斑熱
年間報告数は40例であり、性別では男性15例(37%)、女性25例(63%)であった。年齢別では50歳代より増加がみられた。時期的には全て4月下旬〜11月下旬にみられた。都道府県別では高知県(14例)、島根県、鹿児島県(各8例)などの報告が多かった。
 
日本脳炎
年間報告数は5例であり、性別では男性3例、女性2例であった。年齢別では10〜14歳、55〜59歳、60〜64歳に各1例、70歳以上に2例みられた。時期的には全て8月中旬〜11月上旬にみられた。都道府県別では和歌山県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県から各1例ずつの報告があった。
 
乳児ボツリヌス症
報告なし。
 
梅毒
年間報告数は585例で、性別では男性400例(68%)、女性185例(32%)であった。年齢別ではほとんどが15歳以上で、特に20歳代に多くみられた。また、0歳児の梅毒患者が4例報告された。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では大阪府(114例)、東京都(100例)などが多く、京都府、福岡県(各29例)などの報告もあった。
 
破傷風
年間報告数は80例であり、性別では男性47例(59%)、女性33例(41%)であった。年齢別では50歳以上に多くみられた。時期的には6月上旬〜8月下旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では千葉県(6例)、神奈川県、愛媛県(各5例)などの報告があった。
 
バンコマイシン耐性腸球菌症
年間報告数は40例で、性別では男性22例(55%)、女性18例(45%)であった。年齢別では50歳代と70歳以上に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(14例)、神奈川県(8例)などの報告が多かった。
 
ハンタウイルス肺症候群
報告なし。
 
Bウイルス病
報告なし。
 
ブルセラ症
報告なし。
 
発疹チフス
報告なし。
 
マラリア
○三日熱
年間報告数は39例であり、性別では男性31例(79%)、女性8例(21%)であった。年齢別では20歳代に特に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(14例)が多く、神奈川県(4例)、千葉県(3例)などの報告もあった。
○四日熱
年間報告数は1例であり、性別では男性であった。年齢別では30〜34歳であった。時期的には23週(6月上旬)であった。都道府県別では東京都からの報告であった。
○卵形
年間報告数は4例であり、性別では男性3例、女性1例であった。年齢別では20歳代が3例、50〜54歳が1例であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都、大阪府、福岡県、沖縄県から1例ずつの報告であった。
○熱帯熱
年間報告数は54例であり、性別では男性37例(69%)、女性17例(31%)であった。年齢別では30歳代、次いで20歳代に多くみられた。時期的には8月上旬〜10月中旬にやや多い傾向がみられた。都道府県別では東京都(28例)が多く、次いで埼玉県、千葉県、神奈川県(各3例)からの報告であった。
○不明
年間報告数は11例であり、性別では男性9例、女性2例であった。
 
ライム病
年間報告数は15例であり、性別では男性11例(73%)、女性4例(27%)であった。年齢別では全て20歳以上にみられた。時期的には10月下旬の1例以外は、6月下旬〜9月上旬に集積してみられた。都道府県別では北海道(5例)、東京都(4例)などの報告があった。
 
レジオネラ症
年間報告数は86例であり、性別では男性78例(91%)、女性8例(9%)であった。年齢別では50歳以上に多くみられた。時期的には9月中旬〜11月上旬にやや多くみられた。都道府県別では東京都(18例)が多く、愛知県(8例)、新潟県(5例)などの報告もあった。

UP

[4類定点把握疾患]
インフルエンザ
定点からの年間報告数は305,441例(定点当たり年間報告数65.70)であり、性別では男性155,973例(51%)、女性149,468例(49%)であった。年齢別では4歳をピークとし、10歳未満に多くみられた。時期的には11週(3月中旬)にピークがみられた。都道府県別では高知県(定点当たり150.33)、徳島県(130.16)、鹿児島県(115.10)などの報告が多かった。
 
咽頭結膜熱
定点からの年間報告数は25,642例(定点当たり年間報告数8.49)であり、性別では男性13,585例(53%)、女性12,057例(47%)であった。年齢別では3〜4歳をピークとし、1〜6歳に多くみられた。時期的には30週(7月下旬)をピークに夏季に多くみられた。都道府県別では滋賀県(定点当たり24.16)、新潟県(21.02)、山口県(17.49)などの報告が多かった。
 
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
定点からの年間報告数は154,932例(定点当たり年間報告数51.32)であり、性別では男性83,604例(54%)、女性71,328例(46%)であった。年齢別では5歳をピークとし、その前後の年齢に多くみられた。時期的には2月下旬、6月上旬、12月中〜下旬に多くみられ、夏季には少ない傾向がみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり167.53)、山形県(150.20)、新潟県(117.24)などの報告が多かった。
 
感染性胃腸炎
定点からの年間報告数は874,241例(定点当たり年間報告数289.58)であり、性別では男性459,560例(53%)、女性414,681例(47%)であった。年齢別では1歳をピークとし、0〜6歳に多くみられた。時期的には2月上旬、12月中〜下旬に2峰性のピークを認め、夏季に少ない傾向がみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり640.51)、石川県(519.34)、大分県(484.69)などの報告が多かった。
 
水痘
定点からの年間報告数は271,409例(定点当たり年間報告数89.90)であり、性別では男性141,401例(52%)、女性130,008例(48%)であった。年齢別では1歳をピークとし、1〜4歳に多くみられた。時期的には年末〜年始と5月に多く、夏〜秋季には減少する傾向がみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり162.49)、佐賀県(138.26)、長野県(135.33)などの報告が多かった。
 
手足口病
定点からの年間報告数は127,754例(定点当たり年間報告数42.32)であり、性別では男性69,628例(55%)、女性58,126例(45%)であった。年齢別では1歳をピークとし、1〜5歳に多くみられた。時期的には第28週(7月中旬)をピークとし、夏季に多くみられた。都道府県別では大分県(定点当たり190.43)、宮崎県(145.03)、佐賀県(139.48)などの報告が多かった。
 
伝染性紅斑
定点からの年間報告数は67,667例(定点当たり年間報告数22.41)で、性別では男性33,546例(50%)、女性34,121例(50%)であった。年齢別では5歳をピークとし、3〜8歳に多くみられた。時期的には冬〜春季にかけて増加し、6月下旬にピークがみられた。都道府県別では山形県(定点当たり50.90)、埼玉県(45.46)、秋田県(43.79)からの報告が多かった。
 
突発性発疹
定点からの年間報告数は125,228例(定点当たり年間報告数41.48)であり、性別では男性64,527例(52%)、女性60,701例(48%)であった。年齢別ではほとんど2歳未満であり、6〜12月未満に特に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では佐賀県(定点当たり76.04)、宮崎県(70.89)、大分県(64.74)などの報告が多かった。
 
百日咳
定点からの年間報告数は1,760例(定点当たり年間報告数0.58)で、性別では男性882例(50%)、女性878例(50%)であった。年齢別では1歳未満、次いで1歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では山形県(定点当たり1.77)、徳島県(1.39)、石川県(1.14)などの報告が多かった。
 
風疹
定点からの年間報告数は2,561例(定点当たり年間報告数0.85)であり、性別では男性1,344例(52%)、女性1,217例(48%)であった。年齢別では6ヶ月〜1歳に多く、0〜7歳が全体の72%を占めた。時期的には冬〜春季にかけて増加傾向を示し、25週(6月中〜下旬)に最も多くみられた。都道府県別では沖縄県(定点当たり1.94)、高知県(1.74)、大阪府(1.70)などの報告が多かった。

UP

ヘルパンギーナ
定点からの年間報告数は140,215例(定点当たり年間報告数46.44)で、性別では男性73,006例(52%)、女性67,209例(48%)であった。年齢別では1歳をピークとし、それ以降年齢とともに減少した。時期的にはほとんどが夏季にみられ、28週(7月中旬)にピークがみられた。都道府県別では愛媛県(定点当たり83.00)、福島県(78.85)、徳島県(75.52)などの報告が多かった。
 
麻疹(成人麻疹を除く)
定点からの年間報告数は33,812例(定点当たり年間報告数11.20)であり、性別では男性18,223例(54%)、女性15,589例(46%)であった。年齢別では6ヶ月〜1歳に多く、それ以降年齢とともに減少した。時期的には冬〜春季にかけて増加し、19週(5月上〜中旬)にピークがみられた。都道府県別では高知県(定点当たり52.81)、大分県(52.57)、沖縄県(39.50)などの報告が多かった。
 
流行性耳下腺炎
定点からの年間報告数は254,711例(定点当たり年間報告数84.37)であり、性別では男性136,013例(53%)、女性118,698例(47%)であった。年齢別では4歳をピークとし、その前後の年齢に多くみられた。時期的には4月中〜下旬と8〜10月に減少したこと以外、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では福井県(定点当たり222.27)、石川県(213.00)、佐賀県(175.22)などの報告が多かった。
 
急性出血性結膜炎
定点からの年間報告数は1,338例(定点当たり年間報告数2.11)であり、性別では男性620例(46%)、女性718例(54%)であった。年齢別では10歳未満に多く、20〜30歳代にも多くみられた。時期的には春〜夏季にやや多く、秋季に少ない傾向がみられた。都道府県別では長崎県(定点当たり37.80)が非常に多く、次いで長野県(6.60)、山口県(5.22)などであった。
 
流行性角結膜炎
定点からの年間報告数は39,499例(定点当たり年間報告数62.30)であり、性別では男性20,401例(52%)、女性19,098例(48%)であった。年齢別では10歳未満に多く、20〜30歳代にも多くみられた。時期的には夏季にやや多くみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり251.50)、茨城県(154.69)、愛媛県(143.00)などの報告が多かった。
 
急性脳炎(日本脳炎を除く)
定点からの年間報告数は134例(定点当たり年間報告数0.29)であり、性別では男性81例(60%)、女性53例(40%)であった。年齢別では0〜14歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では宮崎県(定点当たり1.43)、福井県(1.00)、栃木県(0.86)などの報告が多かった。
 
細菌性髄膜炎
定点からの年間報告数は278例(定点当たり年間報告数0.59)であり、性別では男性178例(64%)、女性100例(36%)であった。年齢では0〜4歳に多くみられ、全体の59%を占めた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では熊本県(定点当たり1.67)、和歌山県(1.45)、静岡県(1.43)などの報告が多かった。
 
無菌性髄膜炎
定点からの年間報告数は1,254例(定点当たり年間報告数2.67)であり、性別では男性861例(69%)、女性393例(31%)であった。年齢別では0〜9歳に多くみられ、全体の71%を占めていた。時期的には28〜29週(7月中旬)をピークとし、夏季に多くみられた。都道府県別では奈良県(定点当たり9.83)、熊本県(9.27)、沖縄県(8.71)などの報告が多かった。
 
マイコプラズマ肺炎
定点からの年間報告数は4,263例(定点当たり年間報告数9.07)であり、性別では男性2,033例(48%)、女性2,230例(52%)であった。年齢別では1〜14歳に多くみられた。時期的には夏〜秋季に増加傾向を示し、48週(11月下旬)にピークがみられた。都道府県別では鳥取県(定点当たり35.40)、宮城県(34.42)、秋田県(28.86)などの報告が多かった。
 
クラミジア肺炎(オウム病を除く)
定点からの年間報告数は183例(定点当たり年間報告数0.39例)であり、性別では男性122例(67%)、女性61例(33%)であった。年齢別では0歳、5〜9歳、70歳以上などに多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では宮城県(定点当たり4.00)、埼玉県(2.67)、宮崎県(1.86)などの報告が多かった。
 
成人麻疹
定点からの年間報告数は931例(定点当たり年間報告数1.98)であり、性別では男性469例(50%)、女性462例(50%)であった。年齢別では20〜24歳をピークとし、15〜29歳に多くみられた。時期的には5〜6月にかけて多く、20週(5月中旬)にピークがみられた。都道府県別では沖縄県(定点当たり12.14)、高知県(10.00)、東京都(7.54)などの報告が多かった。

UP

性器クラミジア感染症
定点からの年間報告数は40,836例(定点当たり年間報告数44.83)であり、性別では男性17,497例(43%)、女性23,339例(57%)であった。年齢別では20〜24歳に最も多く、次いで25〜29歳、15〜19歳に多くみられた。時期的には8〜10月にやや多くみられた。都道府県別では群馬県(定点当たり76.83)、熊本県(74.21)、福岡県(73.32)などの報告が多かった。
 
性器ヘルペスウイルス感染症
定点からの年間報告数は9,314例(定点当たり年間報告数10.22)であり、性別では男性3,957例(42%)、女性5,357例(58%)であった。年齢別では25〜29歳に最も多く、次いで20〜24歳、30〜34歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では大阪府(定点当たり30.03)、長崎県(27.14)、東京都(24.85)などの報告が多かった。
 
尖形コンジローム
定点からの年間報告数は5,178例(定点当たり年間報告数5.68)であり、性別では男性2,814例(54%)、女性2,364例(46%)であった。年齢別では20〜24歳に最も多く、次いで25〜29歳、30〜34歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(定点当たり13.39)、大阪府(11.61)、宮城県(9.72)などの報告が多かった。
 
淋菌感染症
定点からの年間報告数は20,662例(定点当たり年間報告数22.68)であり、性別では男性17,205例(83%)、女性3,457例(17%)で、男性に多くみられた。年齢別では20歳代に最も多く、次いで30歳代であった。時期的には8〜10月にやや多くみられた。都道府県別では大阪府(定点当たり49.44)、福岡県(48.09)、栃木県(40.63)などの報告が多かった。
 
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
定点からの年間報告数は18,409例(定点当たり年間報告数40.19)であり、性別では男性11,590例(63%)、女性6,819例(37%)であった。年齢別では0歳、1〜4歳、および高齢者に多く、70歳以上が全体の54%を占めた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では高知県(定点当たり93.75)、広島県(86.47)、三重県(74.13)などの報告が多かった。
 
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
定点からの年間報告数は5,254例(定点当たり年間報告数11.47)であり、性別では男性3,066例(58%)、女性2,188例(42%)であった。年齢別では特に0〜4歳に多くみられたが、50〜54歳以降も年齢とともに増加を示した。時期的には5〜6月に多く、7〜9月にかけて減少し、10月以降年末に向けて再び増加した。都道府県別では千葉県(定点当たり90.89)が多く、次いで富山県(35.80)、広島県(30.88)などであった。
 
薬剤耐性緑膿菌感染症
定点からの年間報告数は611例(定点当たり年間報告数1.33)であり、性別では男性401例(66%)、女性210例(34%)であった。年齢別では35〜39歳より年齢とともに増加し、70歳以上が全体の57%を占めた。時期的には夏〜秋季に増加し、8月にピークがみられた。都道府県別では高知県(定点当たり6.63)、山口県(5.13)、宮崎県(4.57)などの報告が多かった。

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