| |||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
発生動向総覧
|
1類感染症: | 報告なし | ||||||||||
2類感染症: | 結核 225例 | ||||||||||
3類感染症: | 腸管出血性大腸菌感染症165例(うち有症者112例、うちHUS 2例)
|
||||||||||
4類感染症: | E型肝炎1例(感染地域:インド/タイ.感染源:不明) A型肝炎2例(感染地域:静岡県1例、福岡県1例) オウム病1例(感染地域:愛媛県.感染源:野バト) つつが虫病1例(感染地域:長崎県) ライム病1例(感染地域:米国)
|
||||||||||
5類感染症: |
梅毒9例(早期顕症I期3例、早期顕症II期4例、晩期顕症1例、無症候1例) 破傷風5例(すべて60代) |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000カ所)、眼科定点(約600カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では沖縄県(8.22)、宮崎県(0.25)、宮城県(0.08)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は151例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では長野県(1.49)、高知県(1.10)、広島県(0.85)、石川県(0.79)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週以降減少が続いているが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では鳥取県(1.68)、茨城県(1.67)、埼玉県(1.61)、 富山県(1.59)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第21週以降減少が続いているが、 過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では大分県(6.9)、宮崎県(5.7)、福井県(5.4)、島根県(5.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は第25週以降減少が続いている。都道府県別では宮城県(1.55)、福島県(1.29)、北海道(1.27)、福岡県(1.23)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では和歌山県(11.3)、福島県(5.8)、千葉県(4.2)、 山形県(4.1)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では長野県(2.5)、新潟県(1.6)、宮城県(1.5)、福井県(1.1)が 多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では千葉県(0.09)、福岡県(0.08)、栃木県(0.06)、和歌山県(0.06)が多い。風しんの報告数は11例と増加した。都道府県別では茨城県、千葉県、奈良県から各2例、埼玉県、 東京都、神奈川県、岐阜県、大阪府から各1例の順であった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(7.0)、大分県(6.6)、三重県(6.0)、新潟県(5.9)が多い。麻しんの報告数は減少し、14都道府県から53例の報告があった。都道府県別では福岡県22例、神奈川県11例、北海道4例、秋田県3例、宮城県、大阪府、広島県から各2例の順であった。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(1.03)、新潟県(0.97)、岩手県(0.95)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(2.3)、群馬県(1.4)、福島県(1.3)が多い。成人麻しんの報告数は減少し、11都道府県から20例の報告があった。都道府県別では北海道4例、東京都、福岡県から各3例、宮城県、山形県から各2例、神奈川県、福井県、大阪府、広島県、佐賀県、大分県から各1例の順であった。
◆ 腸管出血性大腸菌感染症
腸管出血性大腸菌感染症は、感染症法の3類感染症として、無症状病原体保有者を含む症例の報告が、診断した全ての医師に義務付けられている。無症状病原体保有者は、食品産業従事者の検便によって偶然発見される場合もあるが、届け出された患者と食事をともにした者や、接触者の調査などによって発見される場合が多い。
2007年の腸管出血性大腸菌感染症の報告数は第19週に50例を超え、第22週には東京都における集団発生の影響から100例を超えた。第22週134例(うち東京都68例)、第23週196例(うち東京都105例)の後、第24週には一旦80例に減少したが、その後は毎週100例を超えている。 第28週(207例)、第30週(215例)は200例を超え、第31週は165例(8月8日現在)であった(図1)。 本年第31週までの累積報告数1,946例は、過去7年間の同週までの累積報告数と比較して、 2001年に次いで多い報告数となっている(2000年1,561例、2001年2,406例、2002年1,752例、 2003年1,205例、2004年1,755例、2005年1,715例、2006年1,737例。7年間の平均1,733例)。
第31週に報告のあった165例は、有症者112例(68%)で、無症状病原体保有者が53例(32%) であった。報告の多かった都道府県は宮崎県(27例)、東京都(19例)、大阪府(15例)、福岡県(10例)であった。感染地域は国内164例、韓国1例であり、国内の感染地域として多かった 都道府県は、宮崎県(27例)、東京都(15例)、大阪府(13例)、福岡県(10例)であった。宮崎県では保育園での集団発生に関連した報告が含まれている。性別では男性77例、女性88例であり、年齢群別では0〜9歳75例(0〜4歳60例、5〜9歳15例)、20〜29歳22例、10〜19歳20例、30〜39歳15例の順に多かった。
分離された菌の血清型は、O157 VT1・VT2(84例)、O157 VT2(26例)、O111 VT1(23例)、
O26 VT1(13例)、O157 VT1(4例)、O121 VT2(3例)、O63 VT2(1例)、O74 VT1(1例)、O91
VT1(1例)、O111 VT1・VT2(1例)、O165 VT2(1例)、その他/不明(7例)であった。
第1〜31週に報告された1,946例についてみると、報告の多い都道府県は、東京都(327例)、 大阪府(147例)、福岡県(107例)、神奈川県(94例)、千葉県(92例)、埼玉県(87例)、石川県 (85例)であった(図2)。感染地域は国内が1,921例(99%)であり、国外が22例、国内か国外か不明が3例であった。 症状の有無別では有症者1,314例(67.5%)、無症状病原体保有者632例(32.5%)、性別では男性819例(42%)、女性1,127例(58%)であり、年齢群別では0〜9歳613例(0〜4歳374例、5〜9歳239例)、20〜29歳358例、10〜19歳325例、30〜39歳199例の順に多かった。また、30歳未満の年齢群では有症者が多く、30〜39歳及び40〜49歳は無症状病原体保有者が多くなるが、 50歳以上の年齢群では再び有症者が多くなる傾向が認められる(図3)。 分離された菌の血清型・毒素型は、O157 VT1・VT2(755例)、O157 VT2(637例)、O26 VT1 (169例)の順に多かった。 溶血性尿毒症症候群(HUS)は、第31週までに50例が報告されている。本疾患の届出の基準としては、大腸菌の分離・同定かつ分離菌におけるベロ毒素の確認が必要であるが、溶血性尿毒症症候群(HUS)発症例に限り、2006年4月からは、便からのベロ毒素の検出や血清抗体(O抗原凝集抗体あるいはベロ毒素抗体)の検出によって診断された場合も届け出の対象と されている。50例のうち15例は菌が分離されず、2例が便からのベロ毒素の検出、13例が血清 抗体の検出による診断として届け出られたものである。2007年では第31週までに死亡例は2例 (3歳、50代)報告されている。届け出時点以降でのHUSなどの合併症や死亡は、十分反映さ れていない可能性があるので、発生があった場合には追加・修正報告していただくようお願いしている。
図1. 腸管出血性大腸菌感染症の年別・週別発生状況(1999年第14週〜2007年第31週) |
図2. 腸管出血性大腸菌感染症の都道府県別累積報告状況(2007年第1〜31週) |
図3. 腸管出血性大腸菌感染症の性別・年齢別・症状の有無別報告状況(2007年第1〜31週) |
Copyright ©2004 Infectious Disease Surveillance Center All Rights Reserved. |