発生動向総覧
※2008年1月からの省令改正に伴い、疾病の追加および並び順を一部変更しました。
〈第3週コメント〉 1月24日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 240例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢7例
感染地域:宮城県1例、インド3例、ペルー1例、エジプト1例、東南アジア1例
腸管出血性大腸菌感染症9例(うち有症者7例、HUSなし)
感染地域:大阪府3例、福岡県2例、長野県1例、岡山県1例、熊本県1例、大阪府/徳島県1例
年齢群:10歳未満(1例)、10代(1例)、20代(2例)、30代(3例)、40代(1例)、60代(1例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(5例)、O26 VT1(2例)、O111VT1・VT2(1例)、その他(1例) |
4類感染症: |
つつが虫病5例(感染地域:千葉県4例、東京都1例)
デング熱1例(感染地域:タイ)
レジオネラ症8例(肺炎型7例、ポンティアック型1例)
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感染地域:大阪府3例、秋田県1例、山形県1例、滋賀県1例、福井県1例、兵庫県1例
年齢群:30代(1例)、50代(2例)、60代(3例)、70代(1例)、80代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢10例(腸管アメーバ症7例、腸管外アメーバ症2例、腸管および腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:愛知県2例、栃木県1例、神奈川県1例、大阪府1例、和歌山県1例、国内(都道府県不明)1例、中国1例、台湾1例、フィリピン/グアム1例
感染経路:経口3例、性的接触2例(異性間1例、異性間・同性間不
明1例)、経口/性的接触(異性間)1例、不明4例
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ウイルス性肝炎1例(B型_感染経路:性的接触(異性間))
急性脳炎3例(A型インフルエンザウイルス1例_年齢群:30代病原体不明2例_年齢群:4歳(1例)、5歳(1例))
劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例(年齢群:ともに70代.うち1例死亡)
後天性免疫不全症候群8例(AIDS 4例、無症候3例、その他1例)
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感染地域:すべて国内
感染経路:性的接触7例(異性間2例、同性間5例)、不明1例
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ジアルジア症1例(感染地域:千葉県)
梅毒7例(早期顕症I期1例、早期顕症II期2例、無症候4例)
風しん7例(検査診断例2例、臨床診断例5例)
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感染地域:福岡県2例、鹿児島県2例、宮城県1例、長野県1例、和歌山県1例
年齢群:0歳(1例)、3歳(1例)、5〜9歳(1例)、15〜19歳(1例)、25〜29歳(3例)
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麻しん180例〔麻しん(検査診断例36例、臨床診断例134例)、修飾麻しん(検査診断例)10例〕
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感染地域:国内178例、フランス1例、兵庫県/中国1例
国内の多い感染地域:神奈川県65例、福岡県41例、東京都18例、
北海道11例、大分県7例
年齢群:0歳(11例)、1歳(12例)、3歳(3例)、4歳(6例)、5〜9歳(21
例)、10〜14歳(44例)、15〜19歳(31例)、20〜24歳(21
例)、25〜29歳(15例)、30〜34歳(9例)、35〜39歳(5例)、
40代(2例)
累積報告数:388例〔麻しん(検査診断例96例、臨床診断例277例)、
修飾麻しん(検査診断例)15例〕
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(補)他に2008年第2週までに診断されたものの報告遅れとして、急性脳炎7例〔A型インフルエンザウイルス3例(1歳、3歳、7歳)、HHV6 1例(0歳)、病原体不明3例(0歳、1歳、2歳.うち1例死亡)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例(3歳、50代、60代)、風しん4例(検査診断例3例、臨床診断例1例)等の報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:
定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では三重県(22.6)、愛知県(20.5)、香川
県(18.6)、高知県(17.4)、徳島県(16.7)、静岡県(16.4)、愛媛県(16.3)、宮崎県(13.6)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は1,475例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では1歳以下の報告数 が全体の約78%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では佐賀県(0.48)、石川県(0.45)、長崎県(0.41)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では富 山県(3.8)、山形県(3.2)、石川県(2.8)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福井県(14.9)、宮崎県(14.8)、 愛媛県(12.8)、島根県(12.4)、大分県(12.0)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では石川県(3.0)、新潟県(2.7)、宮崎県(2.6) が多い。手足口病の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では佐賀県(0.91)、沖縄県 (0.88)、鳥取県(0.84)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では新潟県(1.10)、岩手県(0.62)、大分県(0.47)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較し てかなり多い。都道府県別では沖縄県(0.09)、千葉県(0.06)、岐阜県(0.06)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では高知県(0.17)、鳥取県(0.11)、大分県(0.11)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では秋田県(1.43)、山形県(0.97)、 群馬県(0.72)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(2.6)福島県(1.9)が多い。
〈12月コメント〉
◆性感染症について 2007年1月16日集計分 性感染症定点数:967
(産婦人科・産科・婦人科:464、泌尿器科:396、皮膚科93、性病科14)
●月別推移 2007年12月の月別定点当たり患者報告数は、性器クラミジア感染症が2.23(男1.01、女1.22)、性器ヘルペスウイルス感染症が0.68(男0.27、女0.41)、尖圭コンジローマが0.45(男0.25、女 0.20)、淋菌感染症が0.80(男0.65、女0.15)であった。男性では性器クラミジア感染症、次いで 淋菌感染症が多く、女性では性器クラミジア感染症、次いで性器ヘルペスウイルス感染症が多かった(図1)。
前月に比べると、男性は性器クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症で減少し、性器ヘルペスウイルス感染症で増加し
た。女性は、4疾患すべてで減少した(27〜30ページ「グラフ総覧」参照)
。男女別に過去5年間の同時期と比較すると、性器クラミジア感染症は男性でやや少なく、女性でかなり少なかった。性器ヘルペスウイルス
感染症は男女ともにかなり少なかった。尖圭コン
ジローマは男女ともにやや少なかった。淋菌感染症は男性でかなり少なく、女性でやや少なかった(図2).
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図1. 各性感染症が総報告数に占める割合(12月) |
●男女別・年齢階級別
年齢群(0歳、1〜4歳、5〜69歳は5歳毎、および70歳以上)でみた定点当たり報告数のピーク は、男性では性器クラミジア感染症では20〜24歳、
性器ヘルペスウイルス感染症では30〜44歳 の3つの年齢群、尖圭コンジローマでは25〜34歳の2つの年齢群、淋菌感染症では25〜29歳で あるのに対し、
女性では性器クラミジア感染症が20〜24歳、性器ヘルペスウイルス感染症が25 〜29歳、尖圭コンジローマが20〜24歳、淋菌感染症では15〜24歳の2つ
の年齢群であり、女性 の罹患年齢が男性に比べてやや若い傾向が認められた(図3:PDF参照)。また、性器クラミジア感染症、 尖圭コンジローマ、淋菌感染症の3疾
患は、男性では60代以降は僅かであり、女性では50代以 降の報告はないか、あっても僅かである。しかし、性器ヘルペスウイルス感染症は男女ともに、
50代以降の報告も少なくない。この年齢層は再発例が含まれている可能性が以前から指摘さ れており、2006年4月の届出基準改正により、抗体のみ陽性のものの除外に加えて「明らかな再 発例は除外する」ことが明示された。しかし、報告数や年齢階級別分布において明らかな変化 は見られておらず、この基準変更の周知徹底が必要と考える。 年齢群毎にみた定点当たり報告数の男女の比較では、淋菌感染症では15〜19歳が男女同 値であった以外は、他のすべての年齢群で男性が女性よりも多かった。一方、性器クラミジア 感染症では15〜29歳の3つの年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症では15〜34歳、50〜59歳、 65〜69歳及び70歳以上の8つの年齢群、尖圭コンジローマでは15〜24歳の2つの年齢群で、女 性が男性よりも多かった。ただし、性感染症定点は泌尿器科系、婦人科系および皮膚科系などの 診療科から構成されており、男女の比較についてはそれらの比率の影響を受ける可能性がある。
●若年齢層での推移 感染症法が施行された1999年4月以降について、若年齢層(15〜29歳)における各疾患の定点当たり報告数を男女別・月別に(図4:
PDF参照)に示した。性器クラミジア感染症と淋菌感染症は男女ともに20 03年以降減少傾向がみられ る。性器ヘルペスウイルス感染症と尖圭コンジローマは男性では横ばいであり、女性では2005年半ば頃から微かながら減 少傾向がみられる。前月との比 較では、男性は性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマで同値であり、淋菌感染症で減少した。女性は4疾患すべてで減少した。
◆薬剤耐性菌について (1月16日集計分)
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基幹定点数(12月):469.
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●月別
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
4.26(前月:4.45、前年同月:4.02) 定点当たり報告数は、例年年間を通じてほぼ一 定である。12月は前月よりさらに減少したが、過 去8年間の同月との比較では最も高かった。
ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)感染症
1.14(前月:0.98、前年同月:1.02)
定点当たり報告数は、例年春から初夏にかけて(4〜6月)と冬(11、12月)に多く、夏(7〜9月)に少なく推移している。11月は例年同様前月よりさらに増加し、過去8年間の同月との比較では中位に属した。
薬剤耐性緑膿菌感染症
0.08(前月:0.09、前年同月:0.07)
定点当たり報告数は、例年後半が前半に比して
多い傾向がある。12月は前月よりさらに減少し、
過去8年間の同月との比較では下位に属した。
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●年齢階級別
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MRSA感染症
高齢者に多く、70歳以上が全体の64%
を占めている(図1:PDF参照)
PRSP感染症
小児と高齢者に多い。5歳未満が全体の
71%を占める一方、70歳以上が全体の13%を占めて
いる(図2:PDF参照)。
薬剤耐性緑膿菌感染症
高齢者に多く、70歳以上が全
体の54%を占めている(図3:PDF参照)
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●性別:女性を1 として算出した男/女比
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MRSA感染症…男:女=1.8:1
PRSP感染症…男:女=1.6:1
薬剤耐性緑膿菌感染症…男:女=0.9:1
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●都道府県別
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MRSA感染症
定点当たり報告数は滋賀県(8.7)、栃木県(8.4)、福島県(7.1)が多い。
PRSP感染症
定点当たり報告数は千葉県(10.3)、東京都(3.0)、大分県(2.9)が多い。
薬剤耐性緑膿菌感染症 報告総数が37件にとどまるため、都道府県別定点当たり報告数の評価は困難である。
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注目すべき感染症
◆ インフルエンザ
インフルエンザ(Influenza)は、インフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症で ある。1〜3日間の潜伏期間を経て、突然に発熱(38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉 痛・関節痛などが出現し、鼻水・咳などの呼吸器症状がこれに続く。通常は1週間前後の経過 で軽快するが、いわゆる「かぜ」と比べて全身症状が強いのが特徴である。
毎年世界各地で大なり小なりインフルエンザの流行がみられている。温帯地域より緯度の高 い国々での流行は冬季にあり、北半球では1〜2月頃、南半球では7〜8月頃が流行のピークとな る。また、熱帯・亜熱帯地域では、雨季を中心としてインフルエンザが発生する。わが国のイン フルエンザの発生は、11月下旬から12月上旬頃に始まり、翌年の1〜3月頃に患者数が増加し、 4〜5月にかけて減少していくパターンを示すが、夏季に患者が発生し、インフルエンザウイルス が分離されることもある。最近では沖縄県で、3シーズン連続して夏季の流行が認められた。流 行の開始およびピークの時期や、流行の規模はその年によって異なる。今シーズンは、インフル エンザの発生動向調査が開始された1987年以降で最も早い第47週に全国的な流行開始の指 標である定点当たり報告数1.0を上回り、流行開始となった。
感染症発生動向調査によると、2008年第3週のインフルエンザ定点当たり報告数は9.35(報告 数44,567)と前週に引き続いて増加した(図1)。都道府県別では三重県(22.6)、愛知県(20.5)、
香川県(18.6)、高知県(17.4)、徳島県(16.7)、静岡県(16.4)、愛媛県(16.3)、宮崎県(13.6)、
熊本県(12.4)の順となっている。12月中に患者報告数の多かった北海道や青森県では減少傾
向にあるが、中部、四国、九州の各地域で大きく増加しつつある(図2、図3)。シーズン開始の
2007年第36週から2008年第3週までの定点当たり累積報告数は47.7(累積報告数226,241)であ
り、年齢別では5〜9歳37.9%、0〜4歳23.7%、10〜14歳12.4%、30〜39歳8.8%の順となってい
る(図4)。2007年第36週以降のインフルエンザウイルスの分離報告数は鳥取県と宮崎県を除く
45都道府県から1,243件であり、内訳はAH1亜型1,127件(90.7%)、AH3亜型97件(7.8%)、B型
19件(1.5%)となっており、流行の主流がAH1亜型である状態が続いている(図5)。
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図1. インフルエンザの年別・週別発生状況(1998年〜2008年第3週)
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図2. インフルエンザの都道府県別報告状況(2008年第3週)
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図3. 2007/08シーズンの主要都道府県におけるインフルエンザの週別推移(2007年第36週〜2008年第3週)
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図4. 2007/08シ−ズンのインフルエンザウイルス塁積報告数の年齢別割合(2007年第36週〜2008第3週)
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図5. インフルエンザウイルス型別分離・検出報告割合(2008年第36週〜2008年第3週)
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全国の多くの地域で冬期休暇が終了した第2週以降、インフルエンザの患者発生報告数は再び増加し、第3週の定点当たり報告数は9.35(報告数44,567)となり、今シーズンでは2007年第51週の報告数7.18(報告数34,028)を超えて最多となった(図1)。12月中には報告数が多くはなかった地域において大きく増加してきており、インフルエンザの患者発生報告数は今後更に増加する可能性が高いと予想される。インフルエンザの発生動向にはよりいっそうの注意が必要である。インフルエンザの流行地域では、インフルエンザが疑われる症状を呈した場合は、速やかに医療機関を受診して医師の診断と適切な治療を受けることと、周囲への感染拡大を防止するため、マスク着用などの咳エチケットを始めとした予防措置を取ることが重要である。また、外出時のマスク着用や帰宅時のうがい、手洗いなどは、かぜの予防と併せて奨められる。
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