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発生動向総覧
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1類感染症: | 報告なし | ||||||||||||||||||
2類感染症: | 結核258例 | ||||||||||||||||||
3類感染症: | 細菌性赤痢4例(感染地域:大阪府1例、インド2例、ベトナム1例) 腸管出血性大腸菌感染症8例(うち有症者2例、HUSなし)
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4類感染症: | A型肝炎1例(感染地域:神奈川県) つつが虫病3例(感染地域:東京都1例、宮崎県1例、鹿児島県1例) デング熱1例(感染地域:ソロモン諸島) マラリア1例(死亡)(熱帯熱_感染地域:西アフリカ)
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5類感染症: |
(補)他に2008年第5週までに診断されたものの報告遅れとして、E型肝炎1例(感染地域:北海道)、 エキノコックス症1例(多包条虫_感染地域:北海道)、急性脳炎2例〔麻しんウイルス1例(20代)、病原体不明 1例(60代)〕、などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患によ
り小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000カ所)、眼科定点(約600カ所)、基
幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は減少した。都道府県別では大分県(38.0)、熊本県(36.8)、 宮崎県(32.5)、石川県(29.8)、福井県(29.7)、岩手県(29.1)、鹿児島県(27.8)が多い。。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は1,097例の報 告があり、報告数は2週連続で減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約75%を占めている。咽頭結膜熱 の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では奈良県(0.60)、長崎県(0.55)、青森県(0.48)が多い。A群溶血性 レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第2週以降増加が続いている。都道府県別では石川県(4.6)、福島県(3.6)、富山県 (3.6)が多い。感染性胃腸炎の定点 当たり報告数は微増し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多 い。都道府県別では宮崎県(18.5)、鳥取県(17.9)、福井県(14.3)、群馬県(13.9)、大分県(13.4)が多い。水痘の定点 当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(3.9)、宮崎県(3.4)、福岡県(3.4)が多い。手足口病の定点当たり報告数は微増し た。都道府県別では鳥取県(1.53)、沖縄県(1.06)、鹿児島県(0.85)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別で は大分県(0.72)、新潟県(0.64)、岩手県(0 .54)、秋田県(0.54)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加し、過去5年 間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では福井県(0.23)、広島県(0.13)、千葉県(0.10)が多い。ヘルパンギーナの定点当た り報告数は横ばいであった。都道府県別では大分県(0. 17)、和歌山県(0.16)、福岡県(0.10)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数 は減少した。都道府県別では秋田県(1.11)、佐賀県(0.96)、高知県(0.77)が多い。
基幹定点報告疾患
:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(4.1)、福島県
(2.7)、宮城県(2.1)が多い。
◆ 麻しん
麻しんは「はしか」とも呼ばれているが、麻しんウイルス(Paramyxovirus科Morbillivirus属)によって引き起こ される感染症で、39℃前後の 高熱と耳介後部から始まって体の下方へと広がる赤い発疹を特徴とする全身性疾患である。 空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染と様々な感染経路を示し、その感染力は極めて強い上に、罹患者の約3割が 合併症を併発し、そのおよそ半数が肺炎である。まれに急性脳炎を発症し、精神発達遅滞等 の重篤な後遺症が残るか又は死 亡することがある。さらに、よりまれではあるが、亜急性硬化性全脳炎という特殊な脳炎を発症することがあり、この脳 炎 を発症した場合には、多くは知能障害や運動障害が進行した後、数年以内に死亡する。
2008年の1月1日から開始された麻しんの全数把握調査によると 、第6週(2月4〜10日診断のもの)の麻しん患者発
生報告数は2月14日現在で21都道府県から314例あり、都道府県別では神奈川県123例、北海道37例 、福岡県34例、
東京都20例、埼玉県19例、大阪府18例、千葉県12例、秋田県11例の順となっている(図1、図2)。なお報告
数は、今後報告遅れ のものを含めて更に増加する可能性がある。
第1週から6週までの累積報告数は40都道府県から1,556例であり、都道府県別では神奈川県595例、福岡県212
例、北海道164例、東京都125例、秋田 県110例、埼玉県45例、大分県44例、大阪府43例の順となっている(図3)
。第1週以降これまで神奈川県からの報告数が突出 した状態が続いているが、福岡県、北海道、東京都、秋田県も100例を
超えており、また埼玉県や大阪府からの報告数の増加もみられてきている。累積報 告数を病型別にみると、臨床診断例1,064例
(68.4%)、検査診断例397例(25.5%)、修飾麻しん(検査診断例)95例(6.1%)と臨床診断例が最も 多くを占めている(図4)。
図1. 麻しん報告数の週別推移(2008年第1〜6週) | 図2. 麻しんの都道府県別報告状況(2008年第6週) | 図3. 麻しん都道府県別累積報告状況(2008年第1〜6週) |
図4. 麻しん塁積報告数の病型分類別割合(2008年第1〜6週) |
図5. 麻しん累積報告数の年齢群別割合(2008年第1〜6週) | 図6. 麻しん累積報告数のワクチン接種歴別年齢別分布(2008年第1〜6週) | 図7. 麻しんの累積報告数のワクチン接種歴別割合(2008年第1〜6週) |
以下に、麻しん関連情報として感染症情報センターのホームページに掲載されている主な項目とそのURLを挙げる。 麻しん対策として活用いただければ幸いである。
■麻疹(はしか):http://idsc.nih.go.jp/disea
se/measles/index.html
□緊急情報「2012年麻疹排除(Elimination)に向けて」
●「麻疹」の届出基準・届け出様式、「風疹」の届出基準・届出様式、ポスター
●2008年4月1日以降の予防接種スケジュール
●2008〜2012年度麻疹・風疹の定期予防接種対象者
□対策・ガイドラインなど
●麻疹の現状と今後の麻疹対策について
●都道府県における麻しん対策会議のガイドライン(案)
●麻しん排除に向けた積極的疫学調査ガイドライン第二版
●医師による麻しん届出ガイドライン第二版
●医療機関での麻疹対応ガイドライン第二版
●保育所・幼稚園・学校等における麻しん対応ガイドライン第二版
□国内情報
●注目すべき感染症/速報
●麻しん発生状況(速報グラフ)
●病原微生物検出情報[IASR](麻疹特集・速報、ウイルス分離・検出状況他)
●平成19年度定期の予防接種(麻しん風しん第2期)の実施状況の調査結果について(第1 報)
●わが国の健常人における麻疹PA抗体保有率
□関連情報
●予防接種法施行令の一部を改正する政令の一部を改正する政令及び予防接種法施行 規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令
●麻しんに関する特定感染症予防指針
■Q&A:http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/QA.html
■予防接種の話「麻疹」:http://idsc.nih.go.jp/vaccine/b-measles.html
■年齢別麻疹、風疹、MMRワクチ
ン接種率:http://idsc.nih.go.jp/vaccine/
atopics/atpcs001.html
■感染症の話「麻疹」:http://idsc.ni
h.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_03/k03_03.html
■麻疹発生DB(データベース):
http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas-db.html
■「麻疹・風疹ワクチンなぜ2回接種なの
?」ポスター:http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn01.html
■「麻疹風疹混合ワクチンを1歳のお誕生日のプレ
ゼントにしましょう」ポスター:http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn04.html
■「小学校入学準備に2回目の麻疹・風疹ワクチンを!」ポスタ
ー:http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn07.html
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