発生動向総覧
※2008年1月からの省令改正に伴い、疾病の追加および並び順を一部変更しました。
〈第15週コメント〉 4月16日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 214例 |
3類感染症: |
コレラ4例(感染地域:埼玉県4例)
細菌性赤痢4例(感染地域:埼玉県1例、愛知県1例、インド2例)
腸管出血性大腸菌感染症16例(有症者13例、HUSなし)
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感染地域:大阪府4例、福井県3例*、愛媛県3例、埼玉県1例、静岡県1例、滋賀県1例、山口県1例、国内(都道府県不明)1例、タイ1例
*第14週の2例とともに、同一飲食店での集団感染例 年齢群:2歳(1例)、4歳(2例)、8歳(1例)、9歳(1例)、10代(2例)、20代(5例)、30代(2例)、50代(2例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(10例)、O157 VT2(3例)、O26 VT1(1例)、O111 VT1・VT2(1例)、O145 VT2(1例)
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パラチフス1例(感染地域:インド) |
4類感染症: |
デング熱1例(感染地域:ブラジル) 日本紅斑熱1例(感染地域:三重県)
レジオネラ症7例(肺炎型7例)
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感染地域:埼玉県1例、愛知県1例、三重県1例、岡山県1例、国内(都道府県不明)3例
年齢群:40代(1例)、50代(2例)、60代(1例)、80代(2例)、90代(1例) |
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5類感染症: |
アメーバ赤痢12例(腸管アメーバ症9例、腸管外アメーバ症3例) |
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感染地域:大阪府3例、東京都2例、長野県2例、福島県1例、福岡県1例、中国/韓国1例、インドネシア1例、中国/ハワイ1例
感染経路:経口感染2例、性的接触3例(異性間2例、同性間1例)、経口感染/性的接触1例(異性間・同性間不明)、不明6例 |
ウイルス性肝炎1例 |
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B型肝炎_感染経路:性的接触(異性間) |
急性脳炎3例
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病原体不明3例_年齢群:1歳(1例)、10代(1例)、30代(1例) |
クリプトスポリジウム症1例〔感染地域:インド**(ジアルジア症との重複感染)〕
クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性プリオン病古典型)
後天性免疫不全症候群7例(無症候5例、AIDS 1例、その他1例)
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感染地域:国内6例、タイ1例
感染経路:性的接触7例(異性間3例、同性間4例) |
ジアルジア症2例(感染地域:インド1例**、ネパール1例)
梅毒5例(早期顕症I期2例、早期顕症II期1例、無症候2例)
破傷風1例(年齢群:70代)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型不明_菌検出検体:尿)
風しん2例(検査診断例2例)
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感染地域:東京都1例、静岡県1例
年齢群:5歳(1例)、30〜34歳(1例) |
麻しん284例〔麻しん(検査診断例68例、臨床診断例199例)、修飾麻しん(検査診断例17例)〕
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感染地域:国内284例
国内の多い感染地域:神奈川県123例、北海道32例、東京都22例、愛知県12例、埼玉県8例、千葉県8例
年齢群:0歳(11例)、1歳(12例)、2歳(3例)、3歳(2例)、4歳(2例)、5〜9歳(44例)、10〜14歳(44例)、15〜19歳(59例)、20〜24歳(45例)、25〜29歳(33例)、30〜34歳(12例)、35〜39歳(10例)、40代(6例)、50代(1例)
累積報告数:5,821例〔麻しん(検査診断例1,597例、臨床診断例3,752例)、修飾麻しん(検査診断例472例)〕 |
(補)他に2008年第14週までに診断されたものの報告遅れとして、E型肝炎2例〔感染地域(感染源):北海道1例(不明)、東京都1例(豚肉)〕、オウム病1例(感染地域:香川県_感染源:不明)、マラリア1例(三日熱_感染地域:インド)、レプトスピラ症1例(感染地域:沖縄県_感染源:不明)、急性脳炎3例〔病原体不明3例(5歳、46歳、73歳)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔40代(1例)、50代(1例.死亡)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型VanB_菌検出検体:胸水.死亡)、風しん5例〔検査診断例3例、臨床診断例2例.感染地域:北海道1例、東京都1例、神奈川県2例、岡山県1例.年齢群:3歳(1例)、7歳(1例)、20〜24歳(1例)、35〜39歳(1例)、40代(1例)〕などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は第6週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄(8.5)、佐賀県(3.6)、宮崎県(2.5)、長崎県(2.0)、長野県(1.9)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は260例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約74%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では長崎県(0.73)、福井県(0.50)、宮崎県(0.50)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では鳥取県(5.2)、富山県(3.6)、福井県(3.0)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では宮崎県(17.9)、大分県(16.9)、香川県(15.5)が多い。水痘の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では沖縄県(4.4)、福井県(3.1)、高知県(3.0)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では宮崎県(1.61)、鳥取県(0.84)、鹿児島県(0.81)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では新潟県(0.93)、大分県(0.58)、岡山県(0.54)が多い。百日咳の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では福井県(0.32)、千葉県(0.25)、広島県(0.14)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加した。都道府県別では大分県(0.67)、山口県(0.64)、熊本県(0.63)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では秋田県(1.63)、佐賀県(1.48)、高知県(1.33)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(2.86)、福島県(2.71)、宮城県(1.33)が多い。
〈3月コメント〉
◆性感染症について 2008年4月14日集計分 性感染症定点数:968
(産婦人科・産科・婦人科:465、泌尿器科:400、皮膚科89、性病科14)
●月別推移
2008年3月の月別定点当たり患者報告数は、性器クラミジア感染症が2.32(男1.00、女1.32)、性器ヘルペスウイルス感染症が0.70(男0.26、女0.43)、尖圭コンジローマが0.52(男0.29、女0.23)、淋菌感染症が0.81(男0.65、女0.16)であった。男性では性器クラミジア感染症、次いで淋菌感染症が多く、女性では性器クラミジア感染症、次いで性器ヘルペスウイルス感染症が多かった。(図1)
前月に比べると、男性では性器クラミジア感染症は増加し、尖圭コンジローマは横ばい、性器ヘルペスウイルス感染症と淋菌感染症は減少した。女性では、4疾患すべてで増加した(28〜31ページ「グラフ総覧」参照)。男女別に過去5年間の同時期と比較すると、性器クラミジア感染症は男女ともにやや少なかった。性器ヘルペスウイルス感染症は男女ともにかなり少なかった。淋菌感染症は男女ともにやや少なかった(図2)。
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図1. 各性感染症が総報告数に占める割合(3月) |
●男女別・年齢階級別
年齢群(0歳、1〜4歳、5〜69歳は5歳毎、および70歳以上)でみた定点当たり報告数のピークは、男性では性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、淋菌感染症では25〜29歳、尖圭コンジローマでは25〜39歳の3つの年齢群であるのに対し、女性では4疾患すべてで20〜24歳であり、女性の罹患年齢が男性に比べてやや若い傾向が認められた(図3:PDF参照)。また、性器クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症の3疾患は、男性では60代以降は僅かであり、女性では50代以降の報告はないか、あっても僅かである。しかし、性器ヘルペスウイルス感染症は男女ともに、50代以降の報告も少なくない。この年齢層は再発例が含まれている可能性が以前から指摘されており、2006年4月の届出基準改正により、抗体のみ陽性のものの除外に加えて「明らかな再発例は除外する」ことが明示された。しかし、報告数や年齢階級別分布において明らかな変化は見られておらず、この基準変更の周知徹底が必要と考える。
年齢群毎にみた定点当たり報告数の男女の比較では、淋菌感染症ではすべての年齢群で男性が女性よりも多かった。一方、性器クラミジア感染症では15〜29歳の3つの年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症では15〜39歳、55〜59歳、65〜69歳及び70歳以上の8つの年齢群、尖圭コンジローマでは15〜24歳の2つの年齢群で、女性が男性よりも多かった。ただし、性感染症定点は泌尿器科系、婦人科系および皮膚科系などの診療科から構成されており、男女の比較についてはそれらの比率の影響を受ける可能性がある。
●若年齢層での推移
感染症法が施行された1999年4月以降について、若年齢層(15〜29歳)における各疾患の定点当たり報告数を男女別・月別に(図4:PDF参照)に示した。性器クラミジア感染症と淋菌感染症は男女ともに2003年以降減少傾向がみられる。一方、性器ヘルペスウイルス感染症と尖圭コンジローマは、男女ともに2005年半ば頃からごく微かな減少傾向がみられるものの、この間全体としてはほぼ横ばいの状況である。前月との比較では、男性は性器クラミジア感染症と淋菌感染症は増加し、性器ヘルペスウイルス感染症と尖圭コンジローマは横ばいであった。女性は性器クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症は増加し、性器ヘルペスウイルス感染症は減少した。
◆薬剤耐性菌について (4月14日集計分)
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基幹定点数(3月):470.
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●月別
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
4.28(前月:4.39、前年同月:4.26)
定点当たり報告数は、例年年間を通じてほぼ一定である。3月は前月より若干減少したが、過去8年間の同月との比較では上位に属した。
ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)感染症
0.87(前月:0.82、前年同月:0.78)
定点当たり報告数は、例年春から初夏にかけて(4〜6月)と冬(11、12月)に多く、夏(7〜9月)に少なく推移している。3月は前月より若干増加したが、過去8年間の同月との比較では下位に属した。
薬剤耐性緑膿菌感染症
0.09(前月:0.06、前年同月:0.10)
定点当たり報告数は、例年後半が前半に比して多い傾向がある。3月は前月より若干増加したが、過去8年間の同月との比較では下位に属した。
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●年齢階級別
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MRSA感染症
高齢者に多く、70歳以上が全体の69%を占めている(図1:PDF参照)
PRSP感染症
小児と高齢者に多い。5歳未満が全体の55%を占める一方、70歳以上が全体の21%を占めている(図2:PDF参照)。
薬剤耐性緑膿菌感染症
高齢者に多く、70歳以上が全体の66%を占めている(図3:PDF参照)
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●性別:女性を1 として算出した男/女比
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MRSA感染症…男:女=1.8:1
PRSP感染症…男:女=1.4:1
薬剤耐性緑膿菌感染症…男:女=2.4:1
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●都道府県別
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MRSA感染症
定点当たり報告数は栃木県(9.3)、岐阜県(8.6)、新潟県(8.0)が多い。
PRSP感染症
定点当たり報告数は沖縄県(3.6)、千葉県(3.0)、高知県(2.9)が多い。
薬剤耐性緑膿菌感染症
報告総数が41件にとどまるため、都道府県別定点当たり報告数の評価は困難である。
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◆ デング熱
デング熱またはデング出血熱は、デングウイルスが感染しているネッタイシマカ(Aedes aegypti)やヒトスジシマカ(Aedes albopictus)に刺されることによって感染する感染症である。ヒトからヒトに直接感染することはなく、ヒト→蚊→ヒトで感染が成立する。病態としては、一過性のデング熱と、重症型のデング出血熱とに分けられるが、不顕性感染も多いと推測されている。デング熱は、感染後3〜8日の潜伏期を経て、発熱で発症し、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛を伴う。発症後3〜4日後から発疹が出現し、体幹から四肢、顔面へ広がる。これらの症状は通常1週間程度で消失する。一方、デング出血熱は、発症のしかたはデング熱とほぼ同様だが、発症後2〜7日の解熱し始めた頃に、血漿漏出と出血症状が出現する。致死率は治療する国の医療状況により差があるが、1%以下から数%といわれている。
発生動向については、感染症法の施行(1999年4月)により、四類感染症に規定され、診断したすべての医師に届け出が義務づけられている。感染症法のもとで2007年までに報告されたデング熱(以下デング出血熱を含む)は全て海外で感染したもので、1999年(4〜12月)9例、2000年18例、2001年50例、2002年52例、2003年32例、2004年49例、2005年74例、2006年58例、2007年89例であった(図1)。この間に死亡した患者としての届け出は1例あり、2006年、スリランカで感染したデング出血熱の症例だった。デングウイルスは熱帯・亜熱帯のほとんどの国に存在し、特に、東南アジア、インド亜大陸・南アジア、中南米では流行を繰り返しており、日本における年毎の報告数の変動も、渡航地域の流行状況が反映されていると思われる。加えて、全数届出疾患であることへの認識の向上や、検疫所における検査体制の整備などの影響による報告数の増加が考えられる。
2008年については、第15週(4月7日〜4月13日診断分)までの報告数は全て海外での感染例で、16例あり、感染症法施行以降、最多だった2007年と同様の傾向を示している(図2)。感染推定国は、インドネシアが最多で6例(うち1例は台湾と複数回答)、タイ、ベトナムが各2例、台湾(インドネシアと複数回答)、フィリピン、パプアニューギニア、ソロモン諸島、トンガ、ジャマイカ、ブラジル各1例だったが(表1)、これらは2008年1月以降、流行が報道された国々(図3)に含まれている。2008年の報告例のなかで、現在までにデングウイルスが検出されている症例について、ウイルスの型と渡航先を表2に示した。
デング熱の治療は、特異的治療法が存在しないため、対症療法が主体である。ワクチンも開発途上であるため、予防方法としては蚊に刺されない工夫が重要となる。媒介蚊である、ネッタイシマカやヒトスジシマカは、都市部にも生息し、日中や薄明・薄暮に活発に吸血するため、1)流行地では長袖・長ズボンを着用すること、2)効果が確認されている成分(ディート:DEET)が含まれる昆虫忌避剤の正しい使用などが挙げられる。ディートは濃度によって、作用の持続時間が違うので、適切な間隔で繰り返し使用する(http://www.nih.go.jp/vir1/NVL/DEET.pdf)。
媒介蚊であるヒトスジシマカは、日本においても、沖縄から東北地方まで広く生息し、戦時中の1942年から1945年にかけて西日本の諸都市でデング熱流行があった。戦後の公衆衛生対策により、デングウイルスは常在しない状況になり、現在まで国内での感染例は報告されていない。しかし、流行地から感染者や航空機内の感染蚊などによってウイルスが持ち込まれ、国内流行を起こす可能性がある。これから大型連休の旅行シーズンを迎えるが、個人の感染予防だけではなく、デングウイルスを日本国内に持ち込まないためにも、流行地への渡航者は十分に予防対策を行うことが重要である。また、帰国時に発熱などの症状がある場合には、検疫所に相談すること、帰国後に症状が現れ医療機関を受診する際には渡航歴を伝えることが、適切な診断・治療のために重要である。なお、以下参考までにこれまでに掲載された記事のURLを挙げた。
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図1. デング熱の年別累積報告数(1999年4月〜2008年第15週) |
図2. デング熱の累積報告数の年別推移(1999年4月〜2008年第15週) |
表1. デング熱の感染国2008年(第1〜15週) |
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図3. 2008年にデング熱の流行や、デング出血熱での死亡者が報道された国 |
表2.2008年に診断されたデングウイルスの型(3月30日現在) |
●注目すべき感染症:デング熱
感染症週報:2007年第41週(10月8日〜10月14日):通巻第9巻第41号
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2007/idwr2007-41.pdf
●感染症の話:デング熱
感染症週報:2004年第50週(12月6〜12日):通巻第6巻第50号
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_50/k04_50.html
●デングウイルス感染症情報
国立感染症研究所ウイルス第一部 第2室; Vector-borne Virus Laboratory
http://www.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm
●デング熱・デング出血熱輸入症例2007年7月現在 病原微生物検出情報Vol.28 No.8
http://idsc.nih.go.jp/iasr/28/330/tpc330-j.html
●デング熱・デング出血熱輸入症例1999.4〜2003.12
病原微生物検出情報Vol.25 No.2
http://idsc.nih.go.jp/iasr/25/288/tpc288-j.html
●輸入感染症としてのデング熱
病原微生物検出情報Vol.21 No.6
http://idsc.nih.go.jp/iasr/21/244/tpc244-j.html
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