国立感染症研究所 感染症情報センター
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IDWR 感染症発生動向調査週報

第44号ダイジェスト
(2008年10月27日〜11月2日)

 発生動向総覧


※2008年5月12日からの法改正に伴い、疾病の名称および並び順を一部変更しました。

全数報告の感染症

〈第44週コメント〉 11月5日集計分

注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。

*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 結核298例
3類感染症: 細菌性赤痢5例(感染地域:エジプト3例、ネパール1例、エジプト/カタール1例)
腸管出血性大腸菌感染症62例(有症者40例)

感染地域:国内61例、東京都/韓国1例
国内の多い感染地域:佐賀県11例1)、宮城県6例、岐阜県4例、兵庫県4例、福岡県4例、青森県3例、栃木県3例
集団発生:1)すべて保育園での集団発生に関連
年齢群:0歳(1例)、1歳(2例)、2歳(1例)、3歳(4例)、4歳(4例)、5歳(7例)、6歳(3例)、7歳(1例)、10代(9例)、20代(9例)、30代(2例)、40代(6例)、50代(5例)、60代(3例)、70代(3例)、80代(2例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2( 28例)、O157 VT2( 14例)、O26 VT1( 7例)、O26 VT1・VT2( 4例)、O103 VT1(1例)、O121 VT2(1例)、O145 VT1(1例)、O146 VT1(1例)、その他・不明(5例)
累積報告数:3,950例(有症者2,575例、うちHUS 77例、死亡7例)

4類感染症: A型肝炎1例(感染地域:北海道)
つつが虫病17例

感染地域:福島県7例、岐阜県4例、群馬県2例、山形県1例、神奈川県1例、富山県1例、熊本県1例

デング熱2例(感染地域:インドネシア1例、タイ/カンボジア/ベトナム1例)
日本紅斑熱11例(感染地域:兵庫県4例、和歌山県4例、高知県2例、愛媛県1例)
マラリア2例(三日熱2例_感染地域:インド1例、アフガニスタン1例)
レジオネラ症10例(肺炎型9例、ポンティアック型1例)

感染地域:兵庫県2例、山形県1例、栃木県1例(温泉)、神奈川県1例(温泉)、愛知県1例、三重県1例、山口県1例、熊本県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:40代(2例)、50代(4例)、60代(1例)、70代(2例)、80代(1例)

5類感染症:
アメーバ赤痢11例(腸管アメーバ症9例、腸管外アメーバ症2例)

感染地域:東京都2例、埼玉県1例、大阪府1例、岡山県1例、国内(都道府県不明)4例、韓国1例、カンボジア1例
感染経路:経口感染4例、性的接触4例(異性間2例、同性間1例、異性間・同性間不明1例)、不明3例

クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性プリオン病古典型)

後天性免疫不全症候群21例(AIDS 2例、無症候15例、その他4例)

感染地域:国内21例
感染経路:性的接触20例(異性間7例、同性間12例、異性/同性間1例)、不明1例

梅毒7例(早期顕症I期1例、早期顕症II期3例、晩期顕症1例、無症候2例)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例

遺伝子型:不明2例_菌検出検体:血液1例、尿1例

風しん2例(検査診断例)

感染地域:埼玉県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:15〜19歳(2例)

麻しん12例〔麻しん(検査診断例6例、臨床診断例6例)〕

感染地域:国内12例
国内の感染地域:千葉県2例、山口県2例、北海道1例、埼玉県1例、東京都1例、神奈川県1例、大阪府1例、福岡県1例、佐賀県1例、熊本県1例
年齢群:0歳(3例)、1歳(2例)、3歳(1例)、5〜9歳(1例)、10〜14歳(2例)、20〜24歳(2例)、80代(1例)
累積報告数:10,887例〔麻しん(検査診断例3,133例、臨床診断例6,753例)、修飾麻しん(検査診断例1,001例)〕

(補)2008年第43週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例(感染地域:エジプト)、E型肝炎1例〔感染地域(感染源):北海道(不明)〕、エキノコックス症1例(多包条虫_感染地域:北海道)、デング熱1例(感染地域:インド)、日本紅斑熱4例(感染地域:千葉県1例、三重県1例、島根県1例、鹿児島県1例)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症3例(遺伝子型:VanC 1例_菌検出検体:胆汁、遺伝子型:不明2例_菌検出検体:創部の膿1例、尿1例)などの報告があった。


定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)

全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患によ り小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000カ所)、眼科定点(約600カ所)、基 幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ:定点当たり報告数は第41週以降増加が続いている。都道府県別では山梨県(1.53)、大阪府(0.78)、沖縄県(0.34)が多い。

小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症はは2,034例の報告があり、報告数は2週連続で増加した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約73%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では徳島県(0.87)、北海道(0.49)、愛媛県(0.49)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では北海道(2.34)、鳥取県(2.21)、山形県(2.13)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では福井県(6.6)、大分県(6.6)、福岡県(6.5)が多い。水痘の定点当たり報告数は第41週以降増加が続いている。都道府県別では山形県(1.90)、新潟県(1.82)、福井県(1.73)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第37週以降減少が続いている。都道府県別では宮城県(1.70)、高知県(1.70)、熊本県(1.46)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では福島県(0.46)、宮城県(0.18)、東京都(0.18)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では千葉県(0.24)、沖縄県(0.15)、広島県(0.11)、香川県(0.11)、大分県(0.11)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第37週以降減少が続いている。都道府県別では佐賀県(1.00)、熊本県(0.48)、北海道(0.46)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では高知県(2.13)、福岡県(1.41)、宮崎県(1.33)が多い。

基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福島県(5.4)、宮城県(2.0)、愛媛県(1.8)が多い。





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