発生動向総覧
※2008年5月12日の法改正に伴い、疾病の名称および並び順を一部変更しました。
〈第29週コメント〉 7月22日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 279例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢3例
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感染地域:神奈川県1例、石川県1例、カンボジア/ベトナム1例
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腸管出血性大腸菌感染症138例(有症者95例、HUS なし)
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感染地域:国内138例
国内の多い感染地域:愛知県12例、山形県11例、東京都10例、兵庫県9例、大阪府8例、埼玉県7例、石川県7例、広島県7例、福岡県7例、鹿児島県7例、島根県5例、群馬県4例、福井県4例
年齢群:0歳(3例)、1歳(4例)、2歳(9例)、3歳(7例)、4歳(2例)、5歳(9例)、6歳(2例)、7歳(3例)、8歳(5例)、9歳(1例)、10代(24例)、20代(20例)、30代(18例)、40代(7例)、50代(9例)、60代(9例)、70代(3例)、80代(2例)、90代(1例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(52例)、O157 VT2(32例)、O26 VT1(18例)、O157 VT不明(6例)、O111 VT1(6例)、O121 VT2(5例)、O157 VT1(3例)、O26 VT不明(2例)、O111 VT1・VT2(2例)、O145 VT1(2例)、O145 VT2(1例)、O103 VT1・VT2(1例)、O103 VT1(1例)、その他・不明(7例)
累積報告数:1,270例(有症者824例、うちHUS 22例)
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4類感染症: |
A型肝炎1例(感染地域:ブラジル)
エキノコックス症1例(多包条虫_感染地域:北海道) オウム病1例(感染地域:群馬県_感染源:鳩) つつが虫病1例(感染地域:青森県)
日本紅斑熱3例(感染地域:千葉県1例、熊本県1例、鹿児島県1例)
レジオネラ症12例(肺炎型10例、ポンティアック型1例、無症状病原体保有者1例)
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感染地域:群馬県2例、栃木県1例、埼玉県1例、東京都1例、神奈川県1例、長野県1例、三重県1例、岡山県1例、広島県1例、熊本県1例、都道府県不明1例
年齢群:40代(3例)、50代(2例)、60代(1例)、70代(5例)、80代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢9例(腸管アメーバ症7例、腸管外アメーバ症1例、腸管及び腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:東京都2例、大阪府2例、宮城県1例、静岡県1例、国内(都道府県不明)1例、国内・国外不明2例
感染経路:経口感染1例、性的接触2例(異性間1例、同性間1例)、不明6例
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ウイルス性肝炎3例
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B型1例_感染経路:性的接触1例(異性/同性間)
C型2例_感染経路:不明2例
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急性脳炎1例(病原体不明_年齢群:5歳)
クロイツフェルト・ヤコブ病2例(孤発性プリオン病古典型)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例
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年齢群:80代.死亡
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後天性免疫不全症候群16例(AIDS 1例、無症候15例) |
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感染地域:国内13例、中国1例、国内・国外不明2例
感染経路:性的接触14例(異性間5例、同性間9例)、不明2例
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梅毒5例(早期顕症I期1例、早期顕症II期3例、無症候1例)
破傷風1例(年齢群:80代)
風しん2例(検査診断例1例、臨床診断例1例) |
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感染地域:岐阜県1例、島根県1例
年齢群:0歳(1例)、1歳(1例)
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麻しん19例〔麻しん(検査診断例3例、臨床診断例5例)、修飾麻しん(検査診断例)11例〕
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感染地域:国内19例
国内の感染地域:千葉県3例、神奈川県3例、愛知県2例、福岡県2例、埼玉県1例、東京都1例、奈良県1例、愛媛県1例、国内(都道府県不明)5例
年齢群:0歳(2例)、1歳(3例)、2歳(2例)、4歳(3例)、5〜9歳(1例)、10〜14歳(1例)、15〜19歳(1歳)、30〜34歳(1例)、35〜39歳(2例)、40代(1例)、50代(2例)
累積報告数:491例〔麻しん(検査診断例152例、臨床診断例219例)、修飾麻しん(検査診断例120例)〕
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(補)他に2009年第28週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例(感染地域:大阪府)、E型肝炎1例(感染地域:北海道_感染源:不明)、レプトスピラ症2例(感染地域:沖縄県1例、フィリピン1例_感染原因:マングースとの接触1例、川遊び1例)、急性脳炎2例〔エコーウイルス30型1例(8歳)、単純ヘルペスウイルス1例(70代.死亡)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(20代)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例(遺伝子型:VanC 1例_菌検出検体:血液、遺伝子型:不明1例_菌検出検体:尿)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(5.83)、滋賀県(0.60)、大阪府(0.43)、茨城県(0.39)、福井県(0.38)、岐阜県(0.30)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は168例と増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では北海道(1.35)、宮崎県(0.75)、福島県(0.67)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第24週以降減少が続いている。都道府県別では鳥取県(2.84)、山口県(2.54)、宮崎県(2.33)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第21週以降減少が続いている。都道府県別では大分県(8.0)、福井県(5.9)、岡山県(5.7)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では大分県(1.83)、宮崎県(1.83)、北海道(1.79)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週以降増加が続いている。都道府県別では福岡県(7.9)、大分県(6.2)、栃木県(5.2)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では神奈川県(0.98)、鳥取県(0.47)、埼玉県(0.43)、東京都(0.43)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであったが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(0.64)、栃木県(0.15)、福岡県(0.11)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第20週以降増加が続いている。都道府県別では大分県(8.4)、大阪府(6.9)、三重県(6.5)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では福井県(4.5)、長崎県(3.3)、佐賀県(2.5)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第26週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(3.29)、福島県(1.29)、富山県(1.20)が多い。
〈6月コメント〉
◆性感染症について 2009年7月10日集計分 性感染症定点数:953
(産婦人科・産科・婦人科:454、泌尿器科:398、皮膚科87、性病科14)
●月別推移
2009年6月の月別定点当たり患者報告数は、性器クラミジア感染症が2.41(男1.07、女1.33)、性器ヘルペスウイルス感染症が0.72(男0.27、女0.45)、尖圭コンジローマが0.47(男0.26、女0.20)、淋菌感染症が0.81(男0.64、女0.17)であった。男性では性器クラミジア感染症、次いで淋菌感染症が多く、女性では性器クラミジア感染症、次いで性器ヘルペスウイルス感染症が多かった(図1)
前月に比べると、男性では、性器クラミジア感染症で増加、性器ヘルペスウイルス感染症で横ばい、尖圭コンジローマは減少、淋菌感染症で横ばいであった。女性では、性器クラミジア感染症で増加、性器ヘルペスウイルス感染症で増加、尖圭コンジローマで増加、淋菌感染症で減少した(25〜28ページ「グラフ総覧」参照)。
過去5年間の同時期と比較すると、男性では性器クラミジア感染症、淋菌感染症でやや少なく、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマでかなり少なかった。女性では性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症でやや少なく、尖圭コンジローマでかなり少なかった(図2)。
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図1. 各性感染症が総報告数に占める割合(6月) |
●男女別・年齢階級別
年齢群別(0歳、1〜4歳、5〜69歳は5歳毎、および70歳以上)でみた定点当たり報告数のピークは、男性では、性器クラミジア感染症は25〜29歳、性器ヘルペスウイルス感染症は30〜34歳、尖圭コンジローマは25〜29歳および30歳〜34歳、淋菌感染症は20〜24歳の年齢群であった。女性では、4疾患すべて20〜24歳の年齢群であった(図3:PDF参照)。男女ともに4疾患すべてで15〜19歳の年齢群の報告があり、男性の性器ヘルペスウイルス感染症、女性の性器クラミジア感染症と淋菌感染症では10〜14歳の年齢群の報告があった。また、性器クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症の3疾患は、男性では60代以上は僅かであり、女性では50代以上の報告はないか、あっても僅かである。しかし、性器ヘルペスウイルス感染症は男女ともに、50代以降の報告も少なくない。この年齢層は再発例が含まれている可能性が以前から指摘されており、2006年4月の届出基準改正により、抗体のみ陽性のものの除外に加えて「明らかな再発例は除外する」ことが明示された。しかし、報告数や年齢群分布において明らかな変化は見られておらず、この基準変更の周知徹底が必要と考える。
年齢群毎にみた定点当たり報告数の男女の比較では、淋菌感染症では、すべての年齢群で男性が女性よりも多かった。一方、性器クラミジア感染症では10〜34歳の5つの年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症では、15〜39歳、55〜59歳、65〜69歳、70歳以上の8つの年齢群、尖圭コンジローマでは15〜24歳の2つの年齢群の、比較的低い年齢層を中心に女性が男性よりも多かった。ただし、性感染症定点は泌尿器科系、婦人科系および皮膚科系などの診療科から構成されており、男女の比較についてはそれらの比率の影響を受ける可能性がある。
●若年齢層での推移
感染症法が施行された1999年4月以降について、若年層(15〜29歳)における各疾患の定点当たり報告数を男女別・月別に(図4:PDF参照)に示した。性器クラミジア感染症と淋菌感染症は、男性では2003年以降、女性では2004年以降減少傾向がみられる。性器ヘルペスウイルス感染症と尖圭コンジローマは、男性では2006年半ば頃から、女性では2005年半ば頃からごく緩やかな減少傾向がみられる。
前月との比較では、男性では性器クラミジア感染症で増加、性器ヘルペスウイルス感染症で同値、尖圭コンジローマで減少、淋菌感染症で同値であった。女性では性器クラミジア感染症で増加、性器ヘルペスウイルス感染症で増加、尖圭コンジローマで同値、淋菌感染症で減少した。
◆薬剤耐性菌について (7月10日集計分)
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基幹定点数(6月):462.
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●月別
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
4.21(前月:3.76、前年同月:4.38)
定点当たり報告数は、例年年間を通じてほぼ一定である。6月は前月より増加し、過去10年間の同月との比較では上位に属した。
ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)感染症
1.03(前月:1.16、前年同月:1.09)
定点当たり報告数は、例年春から初夏にかけて(4〜6月)と冬(11、12月)に多く、夏(7〜9月)に少なく推移している。6月は前月より減少し、過去10年間の同月との比較では下位に属し
た。
薬剤耐性緑膿菌感染症
0.08(前月:0.05、前年同月:0.09)
定点当たり報告数は、例年後半が前半に比して多い傾向がある。6月は前月より大幅に増加し、過去10年間の同月との比較では最下位だった。
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●年齢階級別
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MRSA感染症
高齢者に多く、70歳以上が全体の65%を占めている(図1:PDF参照)
PRSP感染症
小児と高齢者に多い。5歳未満が全体の73%を占める一方、70歳以上が全体の12%を占めている(図2:PDF参照)。
薬剤耐性緑膿菌感染症
高齢者に多く、70歳以上が全体の59%を占めている(図3:PDF参照)
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●性別:女性を1 として算出した男/女比
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MRSA感染症…男:女=1.8:1
PRSP感染症…男:女=1.5:1
薬剤耐性緑膿菌感染症…男:女=1.6:1
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●都道府県別
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MRSA感染症
定点当たり報告数は沖縄県(11.4)、新潟県(7.7)、滋賀県(6.7)が多い。
PRSP感染症
定点当たり報告数は千葉県(3.4)、群馬県(3.1)、福井県(3.0)が多い。
薬剤耐性緑膿菌感染症
報告総数が37件にとどまるため、都道府県別定点当たり報告数の評価は困難である。
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注目すべき感染症
◆ 新型インフルエンザ(2009年7月27日現在)
*本週報では、通常当該週(第29週)までの情報や報告数について掲載していますが、新型インフルエンザに関する迅速な情報提供の必要性を考慮し、本稿については7月27日までに得られた情報や知見、報告に基づいて掲載しています。
新型インフルエンザA(H1N1)は、急な発熱や咳、咽頭痛などを主な臨床症状とする急性呼吸器疾患であり、季節性インフルエンザとほぼ同様の臨床像を示す。発病者は若年齢者層に集中していることは日本国内、諸外国共に同様である。また、殆どの発病例は軽症であるとされており、日本ではまだ報告例はないが、一部の重症の多くは肺炎による呼吸不全を呈していると米国等より報告されている。学校等の集団生活施設が大きな感染拡大の場であると考えられており、日本国内においても、季節性インフルエンザではそれほど大きな流行とはならない高校や中学校での集団発生事例が多い。また、抗インフルエンザウイルス薬を発症後早期に投与することによって、有熱期間が短縮する等の報告も出てきている。
WHOによると、2009年7月27日現在、世界各国から134,503例の確定症例と、うち816例の死亡が報告されている。アフリカやアジアの一部の国々を除く、世界中の多くの国々から患者発生の報告があるが、既に重症患者を中心とした検査・報告システムに変更されているところが多く、実際の発生者数を示すものではなくなっている。現在冬季である南半球の国々における新型インフルエンザA(H1N1)の流行の推移を監視することは、今後の北半球の冬季を中心としたシーズンの流行を予測する上で非常に重要である。しかし、現在夏季に入り通常は収束しているはずの北半球のインフルエンザ患者の発生には、衰えがみられていない。
日本国内では、7月24日午前6時の時点で、5,022例(検疫対象者36例を含む)の確定例を最後に、全数の報告は終了している。学校等が夏季休暇に入ってきているが、国内の新型インフルエンザの流行の動向については注意していく必要がある。
今後、秋季以降の本格的な流行の開始時期や流行の規模等については、現時点では推定することは困難であるが、流行の到来時には、学校施設等での集団発生の多発、地域社会へのウイルスの浸透による患者発生数の急増、他の国々で既に見られている重症患者の出現等が予想される。大規模な流行に備えた医療体制の確立、各地域ごとの効果的で実施可能な流行拡大抑制対策を準備しておくことは、現時点において極めて重要な課題である。
新型インフルエンザの最新情報はhttp://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html をご参照ください
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