発生動向総覧
〈第12週コメント〉 3月31日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 277例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢2例(感染地域:中国1例、インド/バングラデシュ1例)
腸管出血性大腸菌感染症12例(有症者10例、うちHUS なし) |
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感染地域:国内11例、国内(都道府県不明)/米国1例
国内の感染地域:熊本県4例、東京都1例、福井県1例、愛知県1例、滋賀県1例、大阪府1例、兵庫県1例、鹿児島県1例
年齢群:4歳(2例)、20代(3例)、30代(2例)、40代(1例)、60代(2例)、70代(2例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(7例)、O157 VT2(2例)、O157 VT不明(2例)、O157 VT1(1例)
累積報告数:240例(有症者152例、うちHUS 5例.死亡なし)
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パラチフス1例(感染地域:インド/ネパール)
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4類感染症: |
A型肝炎13例
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感染地域:福岡県4例、広島県3例、徳島県3例、大阪府1例、兵庫県1例、国内(都道府県不明)1例
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つつが虫病1例(感染地域:東京都)
デング熱3例(デング出血熱1例、デング熱2例)
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感染地域:インドネシア2例、コロンビア1例
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レジオネラ症9例(肺炎型9例)
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感染地域:新潟県2例(うち温泉1例)、大阪府2例、群馬県1例(温泉)、富山県1例、兵庫県1例、鳥取県1例、鹿児島県1例
年齢群:50代(3例)、70代(5例)、80代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢9例(腸管アメーバ症9例) |
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感染地域:東京都3例、愛知県2例、兵庫県1例、国内(都道府県不明)3例
感染経路:経口感染2例、経口感染/性的接触(異性・同性間不明)1例、不明6例
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ウイルス性肝炎1例
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C型_感染経路:性的接触(異性間)
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急性脳炎1例(ロタウイルス_年齢群:3歳)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(年齢群:60代)
後天性免疫不全症候群14例(AIDS 3例、無症候11例)
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感染地域:国内12例、ドイツ1例、国内・国外不明1例
感染経路:性的接触12例(異性間2例、同性間8例、異性/同性間2例)、静注薬物使用1例、不明1例
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梅毒8例(早期顕症I期1例、早期顕症II期4例、無症候3例)
破傷風1例(年齢群:50代) バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:不明_菌検出検体:血液)
麻しん4例〔麻しん(検査診断例1例、臨床診断例3例)〕
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感染地域:国内4例
国内の感染地域:東京都1例、神奈川県1例、長野県1例、福岡県1例
年齢群:1歳(2例)、4歳(1例)、35〜39歳(1例)
累積報告数:97例〔麻しん(検査診断例33例、臨床診断例34例)、修飾麻しん(検査診断例30例)〕
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(補)他に2010年第11週までに診断されたものの報告遅れとして、パラチフス1例(感染地域:インド)、E型肝炎2例〔感染地域(感染源):北海道1例(生鹿肉)、沖縄県1例(不明)〕、デング熱2例(感染地域:インドネシア2例)、日本紅斑熱1例(感染地域:鹿児島県)、レジオネラ症1例〔感染地域:山梨県(温泉)〕、急性脳炎2例〔病原体不明2例(1歳、2歳)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(40代)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例(遺伝子型:VanA 1例_菌検出検体:血液、遺伝子型:VanB 1例_菌検出検体:血液)などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は第4週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(1.16)、佐賀県(1.10)、福井県(0.81)、岩手県(0.80)、富山県(0.60)、新潟県(0.58)、岐阜県(0.55)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は1,097例と第5週以降減少が続いている。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約70%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では宮崎県(0.56)、山形県(0.50)、島根県(0.48)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では山形県(3.37)、鳥取県(2.37)、宮城県(2.36)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第5週以降減少が続いている。都道府県別では大分県(16.3)、福井県(16.1)、宮崎県(11.6)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(4.2)、鹿児島県(3.6)、沖縄県(3.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では広島県(2.42)、鹿児島県(1.94)、岡山県(1.87)、愛媛県(1.78)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では青森県(0.50)、三重県(0.44)、山形県(0.40)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では広島県(0.15)、沖縄県(0.15)、千葉県(0.09)、佐賀県(0.09)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では熊本県(0.46)、佐賀県(0.35)、徳島県(0.29)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(2.82)、山形県(2.70)、石川県(2.45)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では埼玉県(2.78)、沖縄県(2.43)、宮城県(2.00)が多い。
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