発生動向総覧
〈第14週コメント〉 4月14日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 245例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢3例(感染地域:東京都1例、愛知県1例、インド1例)
腸管出血性大腸菌感染症21例(有症者13例、うちHUS なし) |
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感染地域:国内21例
国内の感染地域:東京都4例、石川県3例、北海道2例、千葉県2例、長崎県2例、鹿児島県2例、兵庫県1例、和歌山県1例、福岡県1例、佐賀県1例、熊本県1例、不明1例
年齢群:1歳(1例)、4歳(1例)、10代(5例)、20代(4例)、30代(2例)、40代(4例)、50代(2例)、60代(2例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(9例)、O157 VT2(4例)、O157 VT不明( 2例)、O26 VT1(1例)、O121 VT2(1例)、O146 VT1(1例)、その他・不明(3例)
累積報告数:279例(有症者181例、うちHUS 7例.死亡なし)
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腸チフス1例(感染地域:兵庫県)
パラチフス1例(感染地域:インド)
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4類感染症: |
E型肝炎1例(感染地域:中国_感染源:不明)
A型肝炎16例
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感染地域:広島県4例、新潟県2例、静岡県2例、愛媛県2例、栃木県1例、埼玉県1例、兵庫県1例、福岡県1例、大分県1例、宮崎県1例
累積報告数111例(劇症肝炎3例、うち死亡1例)
*第10週以降、報告数は依然として多い。第10〜14週の累積報告数は81例(劇症肝炎2例、うち死亡1例)となり、都道府県別では、福岡県16例、広島県15例、東京都11例の順に多い。81例のうち、感染源として、カキ35例、貝類3例などが推定されている。広域アウトブレイクの可能性もあり、引き続き注意を要する。
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デング熱1例(デング出血熱)
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感染地域:インドネシア
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日本紅斑熱1例(感染地域:鹿児島県)
ブルセラ症1例〔感染地域:ペルー_感染源:チーズ(ペルー産)〕
マラリア1例(原虫種不明_感染地域:インド)
レジオネラ症6例(肺炎型6例)
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感染地域:広島県2例(うち温泉1例)、東京都1例、京都府1例、兵庫県1例、鹿児島県1例(温泉)
年齢群:60代(4例)、70代(2例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢6例(腸管アメーバ症4例、腸管外アメーバ症2例) |
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感染地域:埼玉県1例、東京都1例、大阪府1例、国内(都道府県不明)2例、中国/インド1例
感染経路:経口感染2例、性的接触(異性間)1例、不明3例
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ウイルス性肝炎1例〔B型_感染経路:性的接触(異性間)〕
急性脳炎2例
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ロタウイルス1例_年齢群:10代
病原体不明1例_年齢群:5歳
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クロイツフェルト・ヤコブ病2例
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孤発性プリオン病古典型2例
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(年齢群:70代)
後天性免疫不全症候群12例(AIDS 1例、無症候10例、その他1例)
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感染地域:国内9例、中国1例、インドネシア1例、国内・国外不明1例
感染経路:性的接触12例(異性間2例、同性間10例)
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ジアルジア症1例〔感染地域:国内(都道府県不明)〕
梅毒7例(早期顕症I期2例、早期顕症II期4例、無症候1例)
破傷風2例〔年齢群:60代(1例)、70代(1例)〕
風しん1例(臨床診断例)
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感染地域:東京都
年齢群:35〜39歳
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麻しん10例〔麻しん(検査診断例4例、臨床診断例2例)、修飾麻しん(検査診断例4例)〕
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感染地域:国内10例
国内の感染地域:青森県1例、秋田県1例、山形県1例、茨城県1例、千葉県1例、東京都1例、神奈川県1例、大阪府1例、鹿児島県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:1歳(2例)、2歳(1例)、10〜14歳(1例)、20〜24歳(1例)、25〜29歳(1例)、30〜34歳(2例)、35〜39歳(2例)
累積報告数:123例〔麻しん(検査診断例44例、臨床診断例42例)、修飾麻しん(検査診断例37例)〕
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(補)他に2010年第13週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢2例(感染地域:東京都1例、ラオス1例)、オウム病1例(感染地域:和歌山県_感染源:野鳩)、デング熱1例(感染地域:ラオス/タイ)、マラリア1例(三日熱_感染地域:ナイジェリア)、急性脳炎1例〔病原体不明(1歳)〕、クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性プリオン病古典型.死亡)、破傷風1例(年齢群:80代.死亡)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:VanC_菌検出検体:血液)、風しん1例(検査診断例.感染地域:東京都.年齢群:15〜19歳)などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は第4週以降減少が続いている。都道府県別では佐賀県(1.18)、沖縄県(0.71)、新潟県(0.47)、山口県(0.31)、滋賀県(0.30)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は754例と第5週以降減少が続いている。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約73%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では佐賀県(0.61)、長崎県(0.61)、宮崎県(0.56)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第11週以降減少が続いている。都道府県別では石川県(3.66)、山形県(3.13)、福井県(2.64)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では大分県(17.2)、宮崎県(16.8)、福井県(15.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(4.6)、鹿児島県(3.7)、沖縄県(3.3)が多い。手足口病の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では福井県(2.45)、愛媛県(2.35)、広島県(2.18)、鳥取県(1.95)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では山形県(0.80)、三重県(0.69)、福井県(0.68)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(0.21)、栃木県(0.13)、広島県(0.13)、高知県(0.13)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では島根県(0.70)、熊本県(0.52)、佐賀県(0.43)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(2.88)、石川県(2.62)、山形県(2.37)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では福島県(2.00)、宮城県(1.92)、沖縄県(1.57)が多い。
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