発生動向総覧
〈第16週コメント〉 4月28日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 270例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢2例(感染地域:インド2例)
腸管出血性大腸菌感染症13例(有症者6例、うちHUS なし) |
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感染地域:国内12例、ベトナム1例
国内の感染地域:北海道1例、宮城県1例、埼玉県1例、東京都1例、滋賀県1例、兵庫県1例、山口県1例、不明5例
年齢群:7歳(2例)、10代(1例)、20代(5例)、30代(1例)、50代(3例)、60代(1例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(3例)、O8 VT2(1例)、O26 VT1(1例)、O91 VT1(1例)、O103 VT1(1例)、O157 VT1(1例)、O157 VT2(1例)、O157 VT不明(1例)、その他・不明(3例)
累積報告数:337例(有症者196例、うちHUS 7例.死亡なし)
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腸チフス1例(感染地域:インド)
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4類感染症: |
A型肝炎15例
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感染地域:広島県3例、佐賀県3例、千葉県1例、兵庫県1例、大分県1例、宮崎県1例、鹿児島県1例、国内(都道府県不明)1例、インド2例、メキシコ1例
累積報告数:144例〔劇症肝炎3例_年齢群:40代(1例)、50代(1例)、60代(1例.死亡)〕
*第10〜16週の累積報告数は114例(劇症肝炎2例、うち死亡1例)となり、都道府県別では、福岡県20例、広島県18例、東京都14例の順に多い。114例のうち、感染源として、カキ47例、貝類3例などが推定されている。広域アウトブレイクの可能性もあり、引き続き注意を要する。
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つつが虫病1例(感染地域:群馬県)
デング熱3例(感染地域:インドネシア2例、パラグアイ1例)
レジオネラ症2例(肺炎型2例)
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感染地域:岐阜県1例、京都府1例
年齢群:60代(1例)、70代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢7例(腸管アメーバ症5例、腸管外アメーバ症2例) |
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感染地域:東京都2例、国内(都道府県不明)1例、中国1例、フィリピン1例、マレーシア1例、国外(国不明)1例
感染経路:経口感染2例、不明5例
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急性脳炎2例
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単純ヘルペスウイルス1例_年齢群:50代
病原体不明1例_年齢群:4歳(死亡)
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クロイツフェルト・ヤコブ病3例
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孤発性プリオン病古典型3例
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症4例
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年齢群:40代(1例)、60代(2例.死亡2例)、70代(1例)
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後天性免疫不全症候群12例(AIDS 4例、無症候6例、その他2例)
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感染地域:国内11例、タイ1例
感染経路:性的接触9例(異性間4例、同性間4例、異性間/同性間不明1例)、母子感染1例、その他・不明2例
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ジアルジア症1例(感染地域:東京都)
梅毒5例(早期顕症I期1例、早期顕症II期1例、無症候3例)
破傷風1例(年齢群:40代)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:VanC _菌検出検体:胆汁)
風しん6例(検査診断例6例)
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感染地域:千葉県1例、兵庫県1例、福岡県1例、国内(都道府県不明)3例
年齢群:1歳(1例)、15〜19歳(1例)、20〜24歳(1例)、30〜34歳(1例)、35〜39歳(2例)
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麻しん12例〔麻しん(検査診断例5例、臨床診断例5例)、修飾麻しん(検査診断例2例)〕
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感染地域:国内12例
国内の感染地域:神奈川県3例、東京都2例、京都府2例、埼玉県1例、長野県1例、岐阜県1例、大阪府1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:1歳(4例)、3歳(1例)、10〜14歳(2例)、15〜19歳(1例)、20〜24歳(1例)、30〜34歳(1例)、35〜39歳(2例)
累積報告数:155例〔麻しん(検査診断例55例、臨床診断例51例)、修飾麻しん(検査診断例49例)〕
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(補)他に2010年第15週までに診断されたものの報告遅れとして、E型肝炎1例〔感染地域(感染源):北海道(不明)〕、デング熱6例(感染地域:インドネシア3例、タイ1例、フィリピン1例、インド1例)、マラリア1例(熱帯熱_感染地域:ケニア/ウガンダ)、レジオネラ症2例〔感染地域:北海道1例(温泉)、静岡県1例(温泉)〕、急性脳炎1例〔病原体不明(2歳.死亡)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔60代2例(うち死亡1例)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:不明_菌検出検体:血液)、風しん3例〔検査診断例2例、臨床診断例1例.感染地域:東京都1例、岡山県1例、福岡県1例.年齢群:2歳(1例)、20〜24歳(1例)、40代(1例)〕などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は2週連続で増加した。佐賀県(1.92)、山梨県(0.98)、広島県(0.91)、山口県(0.73)、岩手県(0.55)、福島県(0.44)、新潟県(0.41)、福岡県(0.37)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は544例と第5週以降減少が続いている。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約69%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第13週以降増加が続いている。都道府県別では長崎県(0.64)、鹿児島県(0.58)、新潟県(0.54)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では山形県(3.73)、石川県(3.55)、北海道(3.22)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第13週以降増加が続いており、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では宮崎県(22.1)、福井県(20.2)、富山県(18.9)、大分県(18.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では宮崎県(4.9)、鹿児島県(3.5)、新潟県(3.3)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第13週以降増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では愛媛県(7.2)、鹿児島県(3.5)、広島県(3.2)、福井県(2.8)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は第13週以降増加が続いている。都道府県別では三重県(1.00)、大分県(0.89)、福井県(0.82)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では鳥取県(0.21)、広島県(0.17)、栃木県(0.13)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第13週以降増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では高知県(1.37)、熊本県(1.00)、宮崎県(0.50)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では石川県(2.38)、沖縄県(2.12)、和歌山県(2.06)、宮崎県(2.06)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では埼玉県(3.11)、青森県(2.17)、沖縄県(2.00)が多い。
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