発生動向総覧
〈第29週コメント〉 7月28日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 245例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢2例
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菌種:S. flexneri(B群)1例_感染地域:福島県
菌種:S. sonnei(D群)1例_感染地域:香川県
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腸管出血性大腸菌感染症97例(有症者66例、うちHUS 2例.死亡1例) |
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感染地域:国内97例
国内の多い感染地域:兵庫県8例、山形県7例、東京都7例、大阪府6例、福岡県6例、神奈川県4例、愛知県4例、宮城県3例、熊本県3例、鹿児島県3例、北海道2例、栃木県2例、群馬県2例、埼玉県2例、新潟県2例、石川県2例、三重県2例、京都府2例、広島県2例、山口県2例、佐賀県2例、長崎県2例
年齢群:1歳(4例)、2歳(5例)、3歳(5例)、4歳(2例)、5歳(2例)、6歳(6例)、7歳(2例)、9歳(2例)、10代(11例)、20代(12例)、30代(13例)、40代(10例)、50代(12例)、60代(5例)、70代(3例)、80代(3例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(38例)、O157 VT2(21例)、O26 VT1(15例)、O157 VT不明(5例)、O121 VT2(3例)、O111 VT1・VT2(2例)、O157 VT1( 2例)、O55 VT1(1例)、O103 VT1(1例)、O145 VT2(1例)、O146 VT1(1例)、その他・不明(7例)
累積報告数:1,562例(有症者989例、うちHUS 34例.死亡2例)
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腸チフス1例(感染地域:インド)
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4類感染症: |
A型肝炎4例(感染地域:茨城県1例、埼玉県1例、山梨県1例、広島県1例)
デング熱4例(感染地域:インドネシア2例、タイ1例、カンボジア1例)
日本紅斑熱2例(感染地域:千葉県1例、熊本県1例)
マラリア2例
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熱帯熱1例_感染地域:ケニア
原虫種不明1例_感染地域:インド/バングラデシュ
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レジオネラ症27例(肺炎型27例)
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感染地域:埼玉県3例(うち温泉1例)、群馬県2例、千葉県2例、富山県2例、静岡県2例、大阪府2例、宮城県1例、山形県1例(温泉)、福島県1例、茨城県1例、東京都1例、新潟県1例、長野県1例、兵庫県1例、広島県1例、山口県1例、福岡県1例(温泉)、国内(都道府県不明)3例
年齢群:30代(1例)、40代(1例)、50代(6例)、60代(13例)、70代(3例)、80代(3例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢4例(腸管アメーバ症3例、腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:福島県1例、埼玉県1例、東京都1例、兵庫県1例
感染経路:性的接触1例(同性間)、その他・不明3例
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ウイルス性肝炎1例〔B型_感染経路:性的接触(異性間)〕
急性脳炎2例〔病原体不明2例_年齢群:3歳(1例)、4歳(1例)〕
クロイツフェルト・ヤコブ病1例
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遺伝性プリオン病ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例〔年齢群:70代(死亡)〕
後天性免疫不全症候群14例(AIDS 6例、無症候7例、その他1例)
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感染地域:国内8例、タイ1例、国内・国外不明5例
感染経路:性的接触9例(異性間2例、同性間7例)、不明5例
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ジアルジア症1例(感染地域:ハイチ)
梅毒6例(早期顕症I期1例、早期顕症II期2例、晩期顕症1例、無症候2例)
破傷風1例(年齢群:70代)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例(遺伝子型:VanC 2例_菌検出検体:血液2例)
麻しん5例〔麻しん(臨床診断例1例)、修飾麻しん(検査診断例4例)〕
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感染地域:国内5例
国内の感染地域:群馬県1例、神奈川県1例、福岡県1例、国内(都道府県不明)2例
年齢群:1歳(2例)、10〜14歳(1例)、20〜24歳(1例)、40代(1例)
累積報告数:317例〔麻しん(検査診断例115例、臨床診断例97例)、修飾麻しん(検査診断例105例)〕
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(補)他に2010年第28週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例(感染地域:インド)、E型肝炎1例(感染地域:山形県_感染源:不明)、オウム病1例(感染地域:愛知県_感染源:ハト/インコ)、デング熱2例(感染地域:インドネシア1例、タイ1例)、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(90代)、髄膜炎菌性髄膜炎1例(50代、感染地域:京都府)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症3例〔遺伝子型:VanB 2例_菌検出検体:便/血液1例、便/胆汁1例、遺伝子型:不明1例(死亡)_菌検出検体:胆汁〕などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(1.05)、三重県(0.10)、佐賀県(0.08)、福井県(0.06)、香川県(0.06)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は167例と増加した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約74%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では大分県(1.03)、広島県(0.83)、宮崎県(0.75)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第24週以降減少が続いている。都道府県別では鳥取県(2.32)、福井県(2.18)、石川県(1.90)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第21週以降減少が続いている。都道府県別では大分県(5.9)、宮崎県(5.7)、岡山県(4.6)が多い。水痘の定点当たり報告数は第24週以降減少が続いている。都道府県別では愛媛県(2.08)、福井県(1.55)、滋賀県(1.50)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では新潟県(10.5)、高知県(9.4)、福井県(8.9)、静岡県(7.6)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では長崎県(1.16)、千葉県(1.03)、三重県(1.00)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(0.18)、千葉県(0.15)、栃木県(0.13)、神奈川県(0.13)、高知県(0.13)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮城県(10.6)、山形県(9.7)、新潟県(9.3)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では和歌山県(3.35)、福島県(2.81)、山口県(2.59)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(2.29)、佐賀県(1.67)、宮城県(1.33)が多い。
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