発生動向総覧
〈第12週コメント〉 3月30日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 286例 |
3類感染症: |
コレラ1例(感染地域:フィリピン)
細菌性赤痢1例(菌種:不明_感染地域:インド)
腸管出血性大腸菌感染症8例(有症者4例、うちHUS なし)
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感染地域:国内8例
国内の感染地域:東京都2例、宮城県1例、三重県1例、兵庫県1例、佐賀県1例、宮崎県1例、不明1例
年齢群:8歳(1例)、10代(2例)、30代(2例)、40代(1例)、50代(1例)、60代(1例)
血清型・毒素型:O157 VT2(2例)、O103 VT1(1例)、O157 VT1(1例)、その他・不明(4例)
累積報告数:174例(有症者94例、うちHUS 4例.死亡なし)
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パラチフス1例(感染地域:インド)
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4類感染症: |
E型肝炎1例(感染地域:北海道_感染源:焼肉、レバー)
A型肝炎4例
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感染地域:神奈川県1例、佐賀県1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)1例
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オウム病1例(感染地域:東京都_感染源:セキセイインコ) つつが虫病2例(感染地域:福島県1例、マレーシア1例)
マラリア2例(熱帯熱2例_感染地域:ハイチ1例、ナイジェリア1例)
レジオネラ症4例(肺炎型4例)
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感染地域:千葉県1例、東京都1例、神奈川県1例、石川県1例
年齢群:70代(1例)、80代(3例)
*震災以降、被災地での津波に関連した感染例が計3例(岩手県1例、宮城県2例)が報告されている。年齢は、2歳、60代、70代各1例である。
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5類感染症: |
アメーバ赤痢4例(腸管アメーバ症3例、腸管外アメーバ症1例)
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感染地域:東京都1例、岡山県1例、国内(都道府県不明)2例
感染経路:性的接触3例(異性間3例)、経口感染1例
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ウイルス性肝炎1例〔B型_感染経路:性的接触(同性間)〕
急性脳炎4例
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インフルエンザウイルスAH3亜型1例_年齢群:3歳
ロタウイルス1例_年齢群:2歳
病原体不明2例_年齢群:5歳(1例)、50代(1例)
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クロイツフェルト・ヤコブ病1例
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遺伝性プリオン病ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(年齢群:60代)
後天性免疫不全症候群8例(AIDS 2例、無症候6例)
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感染地域:国内6例、国内・国外不明2例
感染経路:性的接触8例(異性間2例、同性間5例、異性/同性間1例)
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梅毒8例(先天梅毒1例、早期顕症I期2例、早期顕症II期3例、無症候2例)
破傷風2例
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感染地域:宮城県1例、広島県1例
年齢群:60代(1例)、80代(1例)
*震災以降、被災地での感染例が計6例(宮城県4例、岩手県2例)報告されている。年齢中央値60.5歳(56〜82歳)、受傷から発病までの平均日数10.3日である。
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風しん1例(検査診断例)
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感染地域:熊本県
年齢群:25〜29歳
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麻しん5例〔麻しん(検査診断例2例、臨床診断例2例)、修飾麻しん(検査診断例1例)〕
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感染地域:国内5例
国内の感染地域:神奈川県2例、秋田県1例、国内(都道府県不明)2例
年齢群:1歳(1例)、3歳(1例)、30〜34歳(1例)、40代(1例)、50代(1例)
累積報告数:89例〔麻しん(検査診断例46例、臨床診断例27例)、修飾麻しん(検査診断例16例)〕
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(補)他に2011年第11週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例〔菌種:S. sonnei(D群)_感染地域:東京都〕、腸チフス1例(感染地域:フィリピン)、急性脳炎3例〔インフルエンザウイルスA型1例(2歳)、病原体不明2例(0歳、10代)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔60代(1例)、80代(1例)〕、梅毒1例(先天梅毒)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子:Van C_菌検出検体:血液)、風しん4例〔検査診断例2例、臨床診断例2例_感染地域:神奈川県2例、大阪府1例、都道府県不明1例_年齢群:3歳(1例)、10〜14歳(1例)、25〜29歳(1例)、40代(1例)〕などの報告があった。 |
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は減少した。都道府県別では大分県(32.84)、山口県(27.76)、広島県(21.92)、福岡県(21.73)、山梨県(21.55)、石川県(20.88)、岐阜県(20.87)、長野県(20.17)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は603例と第4週以降減少が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では富山県(1.50)、福井県(1.00)、兵庫県(0.89)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では石川県(5.8)、福井県(4.4)、宮崎県(4.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では宮崎県(18.4)、福井県(14.1)、熊本県(13.8)が多い。水痘の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では沖縄県(5.7)、鹿児島県(3.2)、石川県(2.8)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(1.53)、和歌山県(0.90)、宮崎県(0.56)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では宮崎県(2.00)、山形県(1.43)、北海道(1.33)が多い。百日咳の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では福岡県(0.12)、千葉県(0.09)、沖縄県(0.09)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では熊本県(0.21)、香川県(0.10)、高知県(0.10)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では長野県(4.36)、香川県(4.23)、鹿児島県(3.22)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第9週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(1.71)、佐賀県(0.83)、岐阜県(0.80)が多い。
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