発生動向総覧
〈第17週コメント〉 5月9日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 300例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢1例〔菌種:S. flexneri (B群)_感染地域:バングラデシュ〕
腸管出血性大腸菌感染症24例(有症者20例、うちHUS 6例) |
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感染地域:国内24例
国内の感染地域:富山県16例*、愛知県2例、福岡県2例、北海道1例、福井県1例*、静岡県1例、宮崎県1例
* 同系列の複数の焼肉店で発生した食中毒
年齢群:1歳(1例)、2歳(2例)、3歳(2例)、4歳(1例)、6歳(2例)、10代(5例)、20代(4例)、30代(6例)、40代(1例)
血清型・毒素型:O111 VT2(8例)、O157 VT1・VT2(4例)、O157 VT不明(3例)、O146 VT2(1例)、O157 VT1(1例)、O157 VT2(1例)、その他・不明(6例)
累積報告数:237例(有症者141例、うちHUS 10例.死亡1例)
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4類感染症: |
A型肝炎2例〔感染地域:福岡県1例、米国(グアム)1例〕 つつが虫病2例(感染地域:福島県1例、新潟県1例)
日本紅斑熱1例(感染地域:徳島県)
マラリア1例(三日熱_感染地域:インド)
レジオネラ症6例(肺炎型5例、ポンティアック型1例)
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感染地域:神奈川県2例(うち1例温泉)、愛知県1例、大阪府1例、
国内(都道府県不明)1例、韓国1例(温泉)
年齢群:50代(1例)、70代(1例)、80代(4例)
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レプトスピラ症1例(感染地域:東京都_感染源:ねずみ糞尿)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢6例(腸管アメーバ症5例、腸管及び腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:千葉県1例、三重県1例、国内(都道府県不明)3例、福岡/韓国1例
感染経路:経口感染1例、性的接触1例(異性間・同性間不明)、その他・不明4例
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ウイルス性肝炎1例〔B型_感染経路:性的接触(異性間)〕
急性脳炎3例 |
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インフルエンザB型1例_年齢群:8歳
病原体不明2例_年齢群:3歳(1例.死亡)、30代(1例)
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後天性免疫不全症候群14例(AIDS 9例、無症候5例) |
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感染地域:国内10例、国外2例、国内・国外不明2例
感染経路:性的接触13例(異性間5例、同性間6例、異性/同性間2例)、不明1例
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ジアルジア症1例〔感染地域:国内(都道府県不明)〕
梅毒6例(早期顕症I期1例、早期顕症II期2例、無症候3例)
破傷風3例 |
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感染地域:富山県1例、広島県1例、高知県1例
年齢群:70代(1例)、80代(1例)、90代(1例)
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バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例 |
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遺伝子型:不明_菌検出検体:血液/便
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風しん7例(検査診断例5例、臨床診断例2例) |
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感染地域:神奈川県3例、広島県1例、佐賀県1例、国内(都道府県不明)2例
年齢群:20〜24歳(1例)、25〜29歳(1例)、35〜39歳(1例)、40代(3例)、50代(1例)
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麻しん30例〔麻しん(検査診断例16例、臨床診断例7例)、修飾麻しん(検査診断例7例)〕
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感染地域:国内28例、タイ1例、フランス1例
国内の感染地域:東京都11例、神奈川県3例、埼玉県2例、宮城県1例、国内(都道府県不明)11例
年齢群:0歳(1例)、1歳(3例)、3歳(1例)、5〜9歳(1例)、10〜14歳(4例)、15〜19歳(3例)、20〜24歳(1例)、25〜29歳(5例)、30〜34歳(6例)、35〜39歳(1例)、40代(3例)、50代(1例)
累積報告数:184例〔麻しん(検査診断例100例、臨床診断例51例)、修飾麻しん(検査診断例33例)〕
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(補)他に2011年第16週までに診断されたものの報告遅れとして、エキノコックス症1例(多包条虫_感染地域:北海道)、レジオネラ症1例〔感染地域:新潟県(温泉)〕、急性脳炎5例〔インフルエンザウイルスB型1例(6歳)、麻しんウイルス1例(20代)、病原体不明3例(0歳_死亡、4歳、60代)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔30代(1例)、80代(1例.死亡)〕、風しん2例〔検査診断例1例、臨床診断例1例.感染地域:国内(都道府県不明)2例.年齢群:20〜24歳(1例)、50代(1例)〕などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では長野県(20.40)、福井県(19.56)、沖縄県(18.60)、宮崎県(18.58)、佐賀県(17.56)、長崎県(15.99)、青森県(14.28)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は505例と2週連続で減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約75%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では島根県(1.96)、山口県(1.10)、福井県(1.05)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では石川県(5.0)、宮崎県(4.4)、鳥取県(4.0)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では富山県(20.7)、福井県(16.8)、愛媛県(16.6)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(5.4)、宮崎県(4.4)、新潟県(3.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では広島県(0.99)、福岡県(0.93)、宮崎県(0.92)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(2.47)、石川県(1.76)、北海道(1.51)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(0.18)、福岡県(0.08)、神奈川県(0.07)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第13週以降増加が続いている。都道府県別では香川県(0.47)、熊本県(0.40)、滋賀県(0.28)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では長野県(3.71)、宮崎県(2.78)、鹿児島県(2.25)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では大阪府(2.07)、沖縄県(2.00)、埼玉県(1.78)が多い。
〈第18週コメント〉 5月11日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 160例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢3例 |
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菌種:S. flexneri (B群)1例_感染地域:静岡県
S. sonnei (D群)2例_感染地域:東京都1例、国内(都道府県不明)1例
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腸管出血性大腸菌感染症43例(有症者27例、うちHUS 4例) |
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感染地域:国内43例
国内の感染地域:富山県29例*、神奈川県4例*、北海道3例、福岡県2例、茨城県1例、福井県1例*、島根県1例、熊本県1例、宮崎県1例
* 同系列の複数の焼肉店で発生した食中毒(神奈川県は4例中1例)
年齢群:1歳(1例)、3歳(1例)、5歳(1例)、10代(12例)、20代(12例)、30代(9例)、40代(5例)、50代(2例)
血清型・毒素型:O111 VT2(11例)、O157 VT1・VT2(9例)、O157 VT1(6例)、O26 VT1・VT2(1例)、O91 VT1(1例)、O111 VT不明(1例)、O115 VT1(1例)、O121 VT2(1例)、その他・不明(12例)
累積報告数:288例(有症者170例、うちHUS 16例.死亡1例)
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腸チフス1例(感染地域:インド)
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4類感染症: |
A型肝炎3例〔感染地域:国内(都道府県不明)1例、インド1例、ボリビア1例〕 つつが虫病1例(感染地域:岩手県)
レジオネラ症9例(肺炎型9例)
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感染地域:埼玉県2例、富山県2例、岩手県1例、高知県1例(温泉)、福岡県1例、熊本県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:50代(2例)、60代(4例)、70代(2例)、80代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢3例(腸管アメーバ症3例) |
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感染地域:栃木県1例、千葉県1例、国内(都道府県不明)1例
感染経路:その他・不明3例
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急性脳炎2例 |
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インフルエンザA型1例_年齢群:80代
病原体不明1例_年齢群:0歳
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クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性プリオン病古典型)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(年齢群:60代)
後天性免疫不全症候群3例(AIDS 2例、無症候1例) |
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感染地域:国内3例
感染経路:性的接触3例(異性間2例、異性/同性間1例)
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梅毒3例(早期顕症II期1例、無症候2例)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:Van A_菌検出検体:腹水)
風しん4例(検査診断例2例、臨床診断例2例) |
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感染地域:大阪府1例、国内(都道府県不明)2例、インドネシア1例
年齢群:25〜29歳(2例)、30〜34歳(2例)
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麻しん15例〔麻しん(検査診断例5例、臨床診断例10例)〕
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感染地域:国内15例
国内の感染地域:東京都4例、神奈川県4例、群馬県1例、千葉県1例、愛媛県1例、国内(都道府県不明)4例
年齢群:0歳(1例)、1歳(2例)、3歳(1例)、4歳(1例)、5〜9歳(3例)、15〜19歳(1例)、20〜24歳(2例)、25〜29歳(2例)、35〜39歳(1例)、50代(1例)
累積報告数:206例〔麻しん(検査診断例111例、臨床診断例61例)、修飾麻しん(検査診断例34例)〕
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(補)他に2011年第17週までに診断されたものの報告遅れとして、急性脳炎2例〔アデノウイルス2型1例(0歳)、病原体不明1例(40代)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔30代(1例)、40代(1例)〕、髄膜炎菌性髄膜炎1例(50代、感染地域:東京都)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(20.22)、福井県(11.06)、長崎県(10.66)、宮崎県(9.91)、佐賀県(8.85)、長野県(8.17)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は335例と3週連続で減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約73%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福井県(1.45)、島根県(1.26)、滋賀県(0.91)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では福井県(2.91)、石川県(2.55)、富山県(2.52)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では福井県(13.7)、富山県(12.0)、愛媛県(10.8)が多い。水痘の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では沖縄県(5.0)、鹿児島県(3.5)、長崎県(3.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岡山県(1.11)、広島県(0.93)、鹿児島県(0.85)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(1.72)、石川県(1.59)、佐賀県(1.26)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では沖縄県(0.12)、山形県(0.07)、新潟県(0.07)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では熊本県(0.29)、鹿児島県(0.26)、岡山県(0.23)、高知県(0.23)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では長野県(3.62)、鳥取県(2.47)、香川県(2.30)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では埼玉県(2.11)、青森県(1.33)、大阪府(1.20)が多い。
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