発生動向総覧
〈第30週コメント〉 8月3日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 320例 |
3類感染症: |
コレラ1例(感染地域:インド)
細菌性赤痢4例
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菌種:S. flexneri (B群)1例_感染地域:モロッコ
S. sonnei (D群)3例_感染地域:ネパール2例、中国1例
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腸管出血性大腸菌感染症208例(有症者147例、うちHUS 2例) |
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感染地域:国内207例、米国1例
国内の多い感染地域:長野県35例*、岐阜県21例**、大阪府14例、滋賀県12例、岩手県10例、山形県9例***、埼玉県9例、東京都9例、広島県5例、福岡県5例、群馬県4例、千葉県4例、兵庫県4例、沖縄県4例****
* ホテルで発生した食中毒(O103 VT1、O121 VT2、O145 VT1)
** 保育園に関連した集団感染例を含む(O26 VT1)
*** 社会教育施設で発生した食中毒患者を含む(OUT VT1)
**** 保育園に関連した集団感染(O26 VT1)
年齢群:0歳(1例)、1歳(9例)、2歳(15例)、3歳(4例)、4歳(6例)、5歳(5例)、6歳(5例)、7歳(4例)、8歳(9例)、9歳(5例)、10代(45例)、20代(32例)、30代(18例)、40代(11例)、50代(14例)、60代(10例)、70代(12例)、80代(3例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(56例)、O26 VT1(49例)、O103 VT1(23例)、O157 VT2(20例)、O157 VT不明(10例)、O145 VT1(7例)、O157 VT1(7例)、O145 VT2(6例)、O121 VT2(3例)、O111 VT1(2例)、O1 VT2(1例)、O6 VT2(1例)、O103 VT1・VT2(1例)、その他・不明(22例)
累積報告数:1,798例(有症者1,210例、うちHUS 59例.死亡7例)
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腸チフス1例(感染地域:パキスタン) パラチフス1例(感染地域:富山県)
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4類感染症: |
A型肝炎2例(感染地域:群馬県1例、パキスタン1例)
つつが虫病1例(感染地域:新潟県)
デング熱1例(感染地域:バングラデシュ)
日本紅斑熱3例(感染地域:千葉県1例、和歌山県1例、徳島県1例)
マラリア1例(三日熱_感染地域:パキスタン)
レジオネラ症12例(肺炎型12例)
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感染地域:東京都2例、石川県2例、兵庫県2例、山形県1例、神奈川県1例、富山県1例、静岡県1例、高知県1例(温泉)、熊本県1例(温泉)
年齢群:40代(1例)、50代(3例)、60代(5例)、70代(2例)、80代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢5例(腸管アメーバ症5例) |
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感染地域:福島県1例、埼玉県1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)2例
感染経路:性的接触1例(異性間)、経口感染2例、不明2例
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ウイルス性肝炎3例 |
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B型1例_感染経路:不明
C型1例_感染経路:針等の鋭利なものの刺入による感染
EB1例_感染経路:不明
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急性脳炎3例 |
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病原体不明3例_年齢群:1歳(1例)、7歳(1例)、60代(1例)
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例 |
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年齢群:70代(1例)、80代(1例)、90代(1例.死亡)
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後天性免疫不全症候群19例(AIDS 5例、無症候13例、その他1例) |
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感染地域:国内15例、ブラジル1例、国内・国外不明3例
感染経路:性的接触16例(異性間6例、同性間8例、異性/同性間
1例、異性間・同性間不明1例)、性的接触/静注薬物使用1例、静注薬物使用1例、不明1例
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ジアルジア症1例(感染地域:神奈川県)
梅毒7例(早期顕症II期3例、無症候4例)
破傷風2例〔年齢群:50代(1例)、70代(1例)〕
風しん6例(検査診断例6例) |
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感染地域:福岡県2例、東京都1例、大阪府1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:15〜19歳(2例)、20〜24歳(3例)、25〜29歳(1例)
累積報告数:272例(検査診断例207例、臨床診断例65例)
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麻しん4例〔麻しん(検査診断例2例、臨床診断例1例)、修飾麻しん(検査診断例1例)〕
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感染地域:国内4例
国内の感染地域:神奈川県1例、福井県1例、愛知県1例、鹿児島県1例
年齢群:0歳(1例)、4歳(1例)、30〜34歳(1例)、35〜39歳(1例)
累積報告数:372例〔麻しん(検査診断例176例、臨床診断例112例)、修飾麻しん(検査診断例84例)〕
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(補)他に2011年第29週までに診断されたものの報告遅れとして、デング熱1例(感染地域:マレーシア)、日本紅斑熱2例(感染地域:三重県1例、高知県1例)、レジオネラ症1例〔感染地域:群馬県(温泉)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(40代)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は第17週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(1.12)、鹿児島県(0.14)、福岡県(0.06)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は678例と増加した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では宮崎県(1.39)、群馬県(1.30)、埼玉県(1.22)、静岡県(1.22)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第24週以降減少が続いている。都道府県別では福井県(2.23)、宮崎県(1.67)、北海道(1.53)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では大分県(5.3)、福井県(5.0)、宮崎県(4.9)が多い。水痘の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では福井県(2.27)、北海道(1.99)、沖縄県(1.53)が多い。手足口病の定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では大分県(15.5)、福岡県(15.4)、滋賀県(15.2)、佐賀県(14.9)、岩手県(13.6)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福島県(1.58)、徳島県(1.26)、愛知県(1.25)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では山口県(0.26)、広島県(0.17)、沖縄県(0.12)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(8.8)、新潟県(8.3)、北海道(7.9)、東京都(7.9)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では長野県(3.58)、山形県(2.80)、鹿児島県(2.76)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では青森県(2.00)、沖縄県(2.00)、大阪府(1.93)が多い。
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