HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.2 (1981/7[017])

<外国情報>
β−ラクタメイス耐性りん菌(PPNG)のサーベイランス−スペクチノマイシン耐性菌の発生


米国−CDCは東南アジア旅行から帰国した−旅行者をスペクチノマイシン耐性ペニシリナーゼ産生りん菌による感染の最初の例として報告した。この分離株は100μgのスペクチノマイシン含有ディスクによって発育阻止をうけなかった。スペクチノマイシンはペニシリナーゼ産生りん菌感染の治療にもっとも頻繁に用いられる抗生物質である。この株の各種薬剤に対する最少発育阻止濃度は次のようである。

スペクチノマイシン >2048μg/ml

テトラサイクリン 1μg/ml

Cefixitin 1μg/ml

ゲンタマイシン 2μg/ml

Sulfamethoxazole/trimethoprim(19:1)9.5μg/ml

スペクチノマイシン耐性機序に関する研究は現在進行中である。

これまでデンマークから2例,オランダ,米国から1例ずつスペクチノマイシン耐性りん菌の分離が報告されているが,これらはいずれもペニシリナーゼ非産生株であった。すべてのペニシリナーゼ産生株は100μgディスクでスペクチノマイシン耐性をしらべることがすすめられる。スペクチノマイシン耐性をうたがわれる株は完全な細菌学的研究をうけるために下記の研究室に送付して欲しい。

Dr. C. Thornsberry

Centers for Disease Control

Bureau of Laboratories

Antimicrobics Investigations Section

Atlanta, Georgia, 30333,U.S.A.

Dr. I. Lind

Statens Seruminstitut

Amager Bonlevard 80

D-2300 Copenhagen S

Denmark

(WHO,WER,No.20,22 May,1981)






前へ 次へ
copyright
IASR