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Vol.3 (1982/11[033])

<特集>
ヘルパンギーナ


1981年,82年の両年とも,夏季にヘルパンギーナの流行がみられている。発生数は各地域ともほぼ同様で,流行のピークは時期的に南から北へ移っているが,この傾向は前回の手足口病ほどは顕著でない。患者から分離されるウイルスは主にコクサッキーA群で,これが分離数の73%を占めている。これ以外には,コクサッキーB2,3,4,および5型,エコー11または18型,さらにアデノ,ヘルペス等が報告された。81年と82年を比較してめだった変化は分離されるコクサッキーウイルスの型の交替である。即ち,81年はA10,5が多く,ついで6型であったのに対し,82年にはこれらは減少して代りに前年には報告されなかったA3,4および8が検出され,極めて多彩になっている。2年を通じコクサッキーA群ウイルスが検出された者は,A16および9型を除いて,いずれの型でも60〜80%がヘルパンギーナの症状を示している。ウイルスが分離された年令は1才が最も多く26%,6才までが91%を占める。



図1.ヘルパンギーナの患者発生状況とウイルス検出状況
図2.地域別にみたヘルパンギーナ患者の発生状況
表1.ヘルパンギーナの症状のあったもの/総検出数(1981年7月〜1982年10月報告分)
表2.ヘルパンギーナの症状のあったものの年令分布
(1981年7月〜1982年10月報告分)

表3.ヘルパンギーナの症状のあったものの住所の分布(県・政令市別)
(1981年7月〜1982年10月報告分)






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