HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.5 (1984/4[050])

<国内情報>
都内健康人における赤痢菌およびサルモネラ菌分離状況


 東京都予防医学協会では主として赤痢およびサルモネラについて児童および食品取扱者の検便を実施している。非常に広範囲に検体収集がおこなわれているので,この成績は都内健康住民の状況をかなりよく反映するものとみられる。

 ここでは1963〜1983年の赤痢およびサルモネラの検出数と検出型別をあげた。

 サルモネラに関していえば,1978年頃までには学童からの検出が成人を上まわっていたが,1979年以降学童と成人の検出率がほぼ同率となっている。この20年間に分離された7866株のサルモネラの血清型は上位10番位までの菌型が常に主流であるが,菌型の種類は118型にまで増加した。

 保菌者約1000例について菌検出前後の自覚症状調査をおこなった結果では,この時期に軽度の下痢,腹痛,嘔吐,悪心,発熱等何らかの症状があった者が約40%みられた。



東京都予防医学協会 小野川 尊,天野 祐次,市瀬 正之,平石 浩


表1.赤痢菌およびサルモネラの検出状況(1963〜1983年)
表2.サルモネラ分離血清型(1966〜1983年)
表3.検出赤痢菌型(1963〜1983年)





前へ 次へ
copyright
IASR