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英国では凝集素1,2,3型すべてを含むワクチンを接種している集団では1,3型の感染の割合が多かった。これは2型が1,3型よりも強い免疫を生ずるからで,罹患は不完全に免役された児に多かった。1970年後半からワクチン接種率が低下した結果,1977〜79年および1981〜83年に大流行がおこり,また1985〜87年は流行年にあたる。
過去10年合計100の検査室から送付された8,000株の成績をみると,近年分離血清型は確実に非接種集団型にかわっている。つまり,1985年には1,3型分離株が20%に対し,1,2型は60%となった。中間型1,2,3型は常に同率で20%以下である。
各国とも今後どのような形態のワクチンを用いるとしても,1,3型または1,2型両方の流行に対処することを考えるべきである。片方の血清型に対する免疫だけでは百日せきを阻止できない。
1985/86年の発生パターンは1982/83年に酷似しているとみられたが,33〜36週の患者発生数(3,257例)は前回の流行における9,056例よりかなり少ない。
(CDR,86/27,86/39)
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