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Vol.8 (1987/2[084])

<外国情報>
風疹と先天性風疹症候群−ニューヨーク市


1985年の米国の風疹は1966年以来最低の630例(0.26/10万人)で,1969年に比べ99%低下した。にもかかわらずニューヨーク市では1985年に風疹が流行し,先天性風疹症候群児(CRS)が発生した。この風疹流行では91%が20歳以上で,刑務所,工場,病院(5病院,18例)に集発していた。8例のCRSが流行の8〜10ヶ月後に生まれた。すべてMedical Centerにおける出産で,人種的にはヒスパニア4,黒人2,アジア系1,非ヒスパニア白人1でこのうち4は移民だった。

 現在思春期後の女性の10〜20%は風疹抗体陰性なので,広範に免疫された子供達が妊婦年齢を構成するまでの10〜30年はCRS発生のおそれがあることをこの例は示している。ニューヨーク市衛生当局は妊婦および病院関係者のスクリーニングと免疫を最優先とする風疹撲滅計画を発足した。これに要する費用は,今後の流行対策とCRSに生涯要する20万ドル以上の費用に比べれば問題にならない。

(CDC,MMWR,Vol.35,50,1986)






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