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1986年8月,中国北東海岸の人口4.5百万市である大連市はrodent-free都市となった。齧歯類の慢性的横行を一掃するために市当局は1982年に鼠とりキャンペーンを開始,およそ4.5万の監視者が訓練され,毒餌が大規模に使用された。キャンペーンの成功は市民の協力の結果である。家の内外,レストラン,倉庫その他に殺鼠剤トラップがおかれ,鼠穴には燐アルミニウムガスが10%Zn3P2と共に用いられた。また,穴に水を注いで鼠を追い出し,うち殺した。
大連は140国と交易があり,年あたり3千の貨物船が入港する。齧歯類の進入を防止するために,降荷前に船中の動物の痕跡を調べ,埠頭につながれた船にガードをとりつけ,荷物を入れる建物はトラップを備えつけ,タルカム粉箱が齧歯類の存在を検出するために用いられている。
内蒙古自治区のように鼠の死骸に対し現金報酬が支払われるところもある。中国は1990年までに,各市における齧歯類数を極めて低率にすることをめざしている。
港や船の齧歯類退治は動物由来感染の導入と他の地域への拡散を阻止する方向として注目される。
(WHO,WER,62,14,1987)
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