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米国においては,一次および二次性梅毒の発生数が5年間減少し続けた後に1987年初期3ヵ月には前年より23%増加,8,274例が報告された(人口10万あたり13.3例・図1)。この規模の増加は10年以上観測されたことがなかった。最大の増加を報告した3地域は,カリフォルニア,フロリダおよびニューヨーク市であった。
カリフォルニアとニューヨーク市とでは,増加はもっぱら異性間性交者で,白人よりも黒人で増加した。男女比はこの3地域で2.6:1〜2.1:1。
1970年代は男性患者の70%はホモまたはバイセクシャルであったが,最近これらが地域によっては減少したのに対し,ヘテロセクシャルに患者の増加傾向がある。梅毒の増加については次の点が問題である。1)先天性梅毒対策への悪影響:患者増加地域で先天性梅毒の増加がみられている。2)生殖器の潰瘍がHIV感染のリスクを高め,また,HIV感染が梅毒治療の障害となる可能性がある。
(CDC,MMWR,36,25,1987)
FIGURE 1. Incidence rates of primary and secondary syphilis, by quartor−United States and selected areas, 1977-1st quarter 1987
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