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Vol.9 (1988/2[096])

<国内情報>
沖縄県における淋菌の分離状況


 沖縄県には広大な米軍基地が存在し,性病対策も特異な経緯を経てきた。すなわち,昭和26年より性病の保健所における診療は米軍の施策により無料となり,本県の本土復帰後の昭和57年9月まで続いた。同年10月以降は保健所における性病診療も有料となり保険診療の対象となった。その結果,保健所における本症患者特に未成年者の受診者数は減少してきた。しかし,まだ性病診療は本県の保健所業務の中で結核の診療と並んで重要なウエイトを占めている。

 したがって,微生物検出情報において本県の地研・保健所集計部門における淋菌検出数は多く,全国検出数の30〜40%強を占める状況にある。しかし,昭和59年以降は上記の諸情勢の変化により本菌の検出数も減少傾向を示し,昭和62年の検出数は昭和59年に比べ半数以下になった。一方,医療機関における検出数は増加の傾向にある。

 月別検出数は1月が一番多く,次いで夏季から秋口にあたる5〜9月頃にかけて比較的多く検出されている。

 PPNGについては,保健所および医療機関においてルチーンに検査を行っておらず,その実態は不明である。



沖縄県公害衛生研究所


機関別の淋菌検出状況





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